マーケティングにおけるニーズとウォンツの違いと分析・活用方法

ニーズやウォンツを分析して消費者の需要を見抜こう

現在のマーケティングでは、市場が既に成熟しているため「競合他社と違う商品を作る」あるいは「今までになかった商品やサービスを生み出す」だけでは消費者から選ばれる企業になることはできません。現在の市場では、消費者が求めているものを競合他社よりも早く出すことが重要になってきます。もちろん、単に求めている商品やサービスを提供するだけではすぐに飽きられてしまうため、可能な限り質が高く消費者の満足感を高めるような商品やサービスになるように工夫しなければなりません。

そのように消費者の需要あるいはまだ顕在化していないインサイトを分析するために、ニーズやウォンツの概念が非常に役に立ちます。ニーズやウォンツをしっかり分析することができれば、商品やサービスの開発段階はもちろんプロモーションに至るまでの販促段階まで活用していくことができるでしょう。ニーズやウォンツとはどういった存在なのか、それぞれの違いや同時に触れられることも多いシーズについて触れていきましょう。その後は、ニーズやウォンツを活用することで享受できる具体的なメリットや深掘りするための方法、そしてニーズやウォンツを分析した後にインフルエンサーマーケティングを駆使することのメリットについて紹介していきます。ぜひ市場に存在する消費者のニーズやウォンツを正確に掴み、競合他社との差別化に役立ててください。

ニーズ・ウォンツ・シーズとは

ニーズやウォンツといえば中学レベルの英単語ですので簡単に意味を察することはできるでしょう。しかし英会話上の意味と、マーケティング上の意味は少々異なってきます。では、ニーズやウォンツはマーケティング上はどのような意味の言葉となるのでしょうか。近藤されがちなニーズとウォンツの違いや、同時に触れられることも多いシーズの定義について解説していきます。

ニーズとは

ニーズとは、そもそも「消費者が現状の生活と理想とする生活の間に感じているギャップを解消するための欲求」のことを言います。たとえば広いものの物が多くて片付かない家に住んでいる消費者がシンプルな暮らしをしたいと感じているのであれば、その消費者にとってのニーズは「この棚を買うと片付けが捗る」や「新しい掃除機のおかげで以前よりもスムーズに掃除ができる」ということになります。単に「シンプルな暮らしをしたい」という欲求自体がニーズとなるのではなく、そのために必要な商品やサービスの存在によって理想が叶っていると実感できる状態がニーズとなるのです。

そのため欲求が現実的で実現可能なものであればあるほど、ニーズ自体も具体的になり消費者も自覚しやすくなります。たとえば単に「肌が綺麗になりたいから効果の高い化粧品がほしい」という欲求は「現状の疲れが目に見えて分かってしまう肌」から「理想の綺麗な肌」に具体的に必要なものが分からないため具体的なニーズも生まれません。しかしながら「現在は小じわが多くて老けて見えてしまうから、しわがなくなってハリ感を常に感じられるような化粧品がほしい」という欲求であれば、「現状の老けて見えてしまう肌」を「理想の若々しさを保っている肌」に変えるために必要なものが分かるため、企業も商品を提示しやすくなり消費者も自分のニーズを叶えるための商品を買いやすくなるでしょう。

このように、消費者自身のニーズが明確であればあるほど企業からも選択肢を提示しやすくなります。しかしながら、実際の市場においては消費者自身が「しわを改善しつつ透明感を出してツヤツヤした肌になりたい」という複数のニーズを含めた需要を持っているケースもありますし、「どうすれば良いのか分からないけど、とにかく楽に綺麗な肌になりたい」という曖昧な需要しか持っていないケースもあります。そのため、企業としてはそうした消費者の複数のニーズを同時に叶えられる商品やサービスを提示したり、あるいは需要自体を自覚していない消費者のインサイトを刺激できるような商品やサービスを開発し、プロモーション活動を行わなければならないケースも少なくはありません。

ウォンツとは

ニーズに関しては「現実と理想のギャップを解消するための欲求」として定義されています。では、ウォンツに関してはどうでしょうか。実はウォンツはニーズと非常に似ていて、定義としては「消費者が不満を抱いている現状を解決するために必要となるもの」であると言われています。すなわち、現状を改善するための具体的な手段がウォンツと呼ばれます。

たとえば先ほどの肌に対する不満を抱いている消費者の例であれば、「疲れが目に見えて周りの人に分かってしまい不快な状態」を「周りの人からも若々しいと思われる肌」にするための具体的な方策がウォンツとなります。たとえば「新しく需要を叶えてくれる」という行為自体は分かりやすいウォンツとなりますし、あるいは「肌に良い栄養素が多く含まれているサプリメントを購入して服用する」ということもウォンツの一つとなるでしょう。もしかしたら「現在の仕事を辞めてストレスが少なくスキンケアに時間をかけられる仕事を選ぶ」ことがウォンツとなるかもしれません。

どういった方法であれ、ウォンツは不満を抱いている現状を変えるための具体的な手段を意味します。ここまでの例であれば化粧品やサプリメントのように企業側が提示できるウォンツもあれば、転職や転勤のように消費者本人でしか選択できないウォンツも存在しています。いずれにせよ、企業としてはできるだけ多くのウォンツを提示することで消費者から選ばれる可能性を高めることができるのです。

ニーズとウォンツの違い

「理想と現実の間のギャップを解消するための欲求がニーズ」で「消費者が抱いている不満を解消するための手段がウォンツ」です。こうしてそれぞれの定義を見ていくと明らかに違いがあることは分かるものの、酷似しているためどちらがどちらか混同してしまうという人も少なくはありません。そのようにニーズとウォンツを混同しそうになった時は、ニーズは目的でウォンツは手段であると解釈しておくと分かりやすくなります。

たとえば先ほどまでの例であれば「綺麗な肌になること」がニーズで「美容液を買うこと」や「栄養バランスを整えるためにサプリメントを購入して服用すること」がウォンツとなります。その他にも「空腹状態の消費者」がいる時、「何かを食べること」がウォンツとなり「満腹感を実感している状態」がニーズと解釈すると分かりやすくなるでしょう。

ニーズとウォンツは似通っているものですが、実は存在する次元が異なります。ウォンツはあくまで手段であるため、複数のウォンツを組み合わせてニーズを達成することになるのです。すなわち、ウォンツの行使によって別次元のニーズに到達する、と言い換えることもできます。このウォンツの駆使によってニーズを達成するのがマーケティングの基本的な在り方ですので、決して混同しないようにここでしっかり覚えておきましょう。

シーズについて

ニーズとウォンツについて学んでいると「シーズ」という概念を耳にすることもあるでしょう。このシーズとは「技術の発展によって生まれる商品・サービスを提供する企業側の技術力や企画力、素材や材料」のことであると定義されています。シーズが揃っている、すなわち「技術的・予算的に可能である」という状態になって初めて、新規アイデアが生まれて新商品や新事業へと繋がっていくことになるのです。ニーズやウォンツが消費者の視点にたち消費者自身の必要性や欲求を元に企業側の商品やサービスを提供していくのに対し、シーズは企業側の視点に立ち「他社と差別化して選ばれるための方法」や「新しいニーズやウォンツを生み出すことができる商品やサービス」を考えていくものです。

もちろん、消費者側から積極的に提案されるニーズやウォンツを満たすことを目指しているような状態でも、ある程度は消費者から選ばれる企業になることは可能です。しかしながら、冒頭でも触れた通りその状態で選ばれ続けるのは市場が未成熟な時期のみです。市場が成熟してくると、消費者に先んじて企業側からシーズを駆使して提案し、ニーズやウォンツだけに留まらずインサイトを刺激することで選ばれる企業となる必要が出てきます。もちろん、市場によっては最近発見された技術に全面的に頼っていて全てが物珍しく、商品やサービスを発売するだけで消費者からの注目を集めることができる市場もあるでしょう。しかし、基本的にはその状態も長くは続きませんし、仮に特定の市場が未成熟な状態であっても現代の消費者はその他の市場で企業側から提案を受けることに慣れているため、未成熟な市場においても企業側から積極的に提案されてインサイトを刺激されることを求めがちです。すなわち、現代の消費者を満足させるためには企業はどの市場のどのジャンルにおいても消費者インサイトを意識して行動していく必要があると考えられています。

ニーズ・ウォンツを活用するメリット

ニーズとウォンツを活用することによって、消費者の顕在化していない需要や自覚していないインサイトすらも刺激して、競合他社よりも早く効率的に消費者に対してアプローチを行うことが可能になります。それだけでも大きなメリットであることは間違いありませんが、ニーズやウォンツを活用することでそれ以外にも大きなメリットを享受することが可能になります。ではどのようなメリットを享受できるのか、代表的なメリットを3つ紹介していきます。

①戦略立案のベクトルを決定できる

早期に消費者のニーズやウォンツを知り活用していくことで、戦略立案の際にベクトルを決定することが可能になります。特にプロモーションにおいては、消費者のニーズを満たせることをアピールするのか、それとも新たなウォンツを喚起することによって購買行動を促進するのか、企業の真新しいシーズによって新しい提案をして注目を集めるのかといった内容によってプロモーションの内容は対象も大きく異なってきます。

同じ商品やサービスを提供する場合によっても、プロモーション手段によって届く顧客層が異なるため、結果的に購入層が大きく変わってしまうというケースも決して珍しくはありません。たとえば、同じ女性向けのアクセサリーであっても、女性がよく読む雑誌や女性に向けたSNS出稿でプロモーションを行えば女性が自分へのご褒美として購入することになりますが、クリスマスシーズンなどに男性に向けてプロモーション活動を行えば、プレゼント目的で購入する男性が多くなるのは不思議なことではないでしょう。このように、プロモーションの方法は企業が想定している本来の顧客層の購買意欲をかきたて、予想している額の売上を確保するために重要な役割を担います。プロモーションを行う上で重要となるSNS出稿の頻度や媒体が決まるだけではなく、プロモーションに用いられる画像や動画の雰囲気を定めることにも役立つでしょう。このようにニーズやウォンツを分析して早期にベクトルを定めておけば、そうした計画も立てやすくなります。実際のプロモーションフェーズに入った時に急に方針転換をしたり予算が少ないことが判明したりすることがないだけで、非常に大きなメリットだといっても過言ではないのではないでしょうか。

②オプション手段を検討できる

ニーズやウォンツを活用することは、企業の企画段階でメリットがあるだけではありません。他にも、消費者に対して提示するオプション手段を検討できるというメリットも存在しています。

たとえば「家事の時間を節約して自分の趣味に時間を使いたい」という消費者がいると仮定しましょう。この場合、この消費者によるニーズは「今まで手作業で行っていた家事を省略して余暇を持つこと」です。このニーズを満たすためのウォンツとして、多くの人は最初に「食洗器やルンバ、乾燥機付き洗濯機の購入」を思いつくでしょう。もちろん、これらの手段でもニーズを満たすことはできるので間違いではありません。ただし消費者の置かれている状況や部屋の広さ、ニーズを満たすために割ける予算の額によっては「家事代行業者を雇う」、「食器を使い捨てにして洗う必要をなくす」、「服を買う際に素材を統一して選択の手間を削減する」というウォンツも選択肢として出てくるでしょう。

すなわち消費者が持つニーズに対して、消費者の状況を詳しく想定してウォンツを検討していくことにプラスして、企業が持っているノウハウを踏まえたシーズを考慮していくと、他の企業とは違う選択肢を提示して差別化された提案をすることが可能になるのです。

この事例において、家電の市場にしかノウハウがない会社は食洗器やルンバといったウォンツしか提示できませんが、ホールディングスのように様々なジャンルの事業を行っている会社の場合は「家事代行サービスの提案」などのオプション手段を現実的に提示することができるでしょう。実際の市場においては、ニーズやウォンツはこのように活用されるケースも少なくはありません。

③次の商品・サービスに繋がる

プロモーション活動によって様々な顧客層との接点を持ったり、あるいはオプション手段の提示によって今までの顧客層とは違う顧客層との接点を持ったりできると、今までよりも深く消費者の行動を分析できるようになります。そうしたデータが蓄積していくことで、消費行動の時代や状況による変化も分析できるようになるでしょう。すなわち、購入層のデータを収集することにより、今までは想像で補うしかなかった部分も現実的に分析できるようになるのです。

こうして消費者への理解を深めることで、次の商品やサービスに向けた動きができるようになるでしょう。プロモーション活動が功を奏したかどうか、オプション手段を選択あるいは検討段階まで至った消費者がどれだけいたかを知ることで、消費者心理を分析することが可能になるのです。つまりニーズやウォンツの分析は単なるその時点での消費者の分析ではなく、今後の消費者インサイトの発掘にも効果を発揮します。既に消費者心理をしっかり掴んで選ばれる企業になっている場合でも、今後の商品やサービスの開発のためにニーズやウォンツは常に活用していくべきだと考えられています。

ニーズ・ウォンツを深掘りするための二つの方法

消費者がニーズとウォンツを明言しているように見える状態でも、企業としてはそれをそのまま受け取ってはできません。明らかに思える場合でも、深掘りすることでさらなるニーズやウォンツを発見したり、オプション手段を提示したりすることができるようになります。

たとえば、消費者が「お腹が空いたので満腹状態になるためにご飯を食べたい」と明言しているケースの場合、単純に考えるとニーズは「ご飯を食べて満腹な状態になっていること」でウォンツは「満足感のあるご飯の提供」あるいは「飲食店への案内」となるでしょう。しかし、もしかしたら全く違う背景が隠されているかもしれないので、企業としては必ずニーズもウォンツも深掘りしなければなりません。

①ニーズ・ウォンツが生まれた理由を質問

ニーズとウォンツを深掘りするためには、基本的にはそれぞれが生まれた理由を質問していくことがおすすめです。たとえば先ほどの例であれば「ご飯を食べたい」というニーズと「ご飯を提供してほしい」というウォンツを持っているように見える消費者に対して、基本的には食事を提供すればニーズが満たせるでしょう。

しかし、もしかしたら「ご飯を食べたい」という理由には「お腹が空いたから」という理由以外にも「口寂しいから」、「ストレスが溜まっているから」、「栄養が偏っているから補いたい」、「最近痩せすぎてしまったので太りたい」という理由があるかもしれません。このように、実際の事例になればなるほど同じニーズやウォンツでも生まれた理由が違い複雑な状況になりがちです。

たとえば「服がほしい20代女性」がいる時、何も考えずに企業側が服を提供してしまうと的外れな服を提供してしまいかねません。スポーツのために服がほしい女性に対してデート用の服を提供するのは意味がありませんし、就職活動用のスーツを探している女性にパジャマを提供しても的外れで意味のない企業だと思われてしまうでしょう。このようなニーズとウォンツの勘違いやすれ違いを防ぐためには「なぜそれが必要なのか」を必ず知ることが必要です。その欲求が生まれた根幹の理由を知ることで「それなら新しいスーツをわざわざ就職活動用に買わなくても、大学の入学式用のスーツで問題ない。そのかわり、靴はサイズが変わってしまっているので予算をそちらに割く方が適切だ」など、消費者の状況に合わせたオプションを提示することもできるでしょう。そうした消費者に寄り添った提案ができるようになることで「この企業は信頼できるから、就職後のスーツもここで購入しよう」や「友達にも勧めておこう」といった新たな需要を引き寄せることも可能になります。企業としては、先入観にとらわれずにフラットな目でニーズやウォンツの本質を見抜き消費者のインサイトを満たすことを目指さなければなりません。

②ウォンツに質問を繰り返してニーズを深掘り

ニーズやウォンツを深掘りするための方法としてもう一つ広く知られているのが、ウォンツに対して質問を繰り返すことによってニーズを深掘りし、消費者の本質を見抜く方法です。マーケティングフレームワークにおける「WHY手法」や「HOW手法」と同様に、深掘りすることで本来の目的が分かるケースも少なくはありません。

たとえば、単に「椅子がほしい」というウォンツを持っている消費者がいると仮定しましょう。その消費者に対して「なぜ椅子がほしいのか」という質問をすることで、「自宅のダイニングに必要だから」という返答を得ることができます。ここで単なる「椅子がほしい」というウォンツが「自宅のダイニングに置くための椅子がほしい」という具体的なウォンツへと変化します。ここで終わらず、さらに「なぜ自宅のダイニングに椅子を置きたいのか」という質問を繰り返すことで「現在の椅子は座り心地が悪く、経年劣化で安定感もない。そのため食事に不便なため新たな椅子を買う必要がある」という返答を得られるでしょう。この返答を得ることによって、最初の「椅子がほしい」というウォンツが「食事に適した椅子がほしい」というウォンツに変化します。当初のシンプルな「椅子がほしい」というだけのウォンツでは、それが発生した理由を解明することはできません。ただし、質問を繰り返してウォンツを深掘りし「食事に適した空間を求めている」というそもそものニーズを知ることで、最適提案ができることもあるでしょう。

これは難しいことに思われがちですが、実は一般的な販売店では特に意識しなくても行われている問いかけです。たとえばジュエリーショップに一人で入ってきた男性が「彼女へのプレゼントがほしい」と言った場合、販売員は「プロポーズなのか記念日なのか、誕生日なのかサプライズなのか」や「彼女は普段どのような服装を好んでいるのか」、「今までにアクセサリーをプレゼントしたことはあるのか」、「ピアスホールは空いているのかいないのか」といった質問を繰り返し、最終的に「今までにネックレスとピアスを贈ったことはあるが、今度はプロポーズのためにサプライズで指輪を用意して驚かせたい」というニーズを掘り起こすことができるでしょう。他にも「冷蔵庫がほしい」というウォンツを持つ人に対して「今までのものが古くなったから新調したいのか」、「新しく一人暮らしを始めるから単身用の冷蔵庫がほしいのか」、「子どもが成長してきて食べる量が増えたから容量の大きい冷蔵庫を求めているのか」などの質問を繰り返すことで「今度孫が結婚するから二人用の冷蔵庫をプレゼントしたい」というニーズを発掘することもできますし、場合によっては「冷蔵庫は自分で選びたい人が多いから、家電を贈るのであれば違う家電を贈った方が良いのではないか」というオプションを提案することもできるでしょう。

単に「彼女へのプレゼントを探している」という男性に対して、彼女の雰囲気も掴まないままに適当な商品を提案することもできなくはありませんし、「冷蔵庫を探している」という人の見た目の年齢だけで単身用の冷蔵庫を勧めて放置することもできなくはありません。しかし、それでは消費者の本来の目的である「彼女にプロポーズをして喜ばせたい」や「結婚する孫に向けたプレゼントをして喜ばせたい」というニーズが達成されません。そうした本質的なニーズが達成されないと、当然ながら企業としての信頼度は落ちてしまうでしょう。逆に言えば、質問を繰り返してウォンツを深掘りし本質的なニーズを満たせるような提案をすることで、企業へのエンゲージメントを大幅に高め、次の商品やサービスの購入に繋げることも可能になるのです。長期的な顧客になってもらうことを考えた場合、本質的なニーズを満たすことの重要性は自然と分かるのではないでしょうか。

ニーズ・ウォンツが判明した消費者にインフルエンサーを起用するメリット

消費者の本質的なニーズやウォンツを知ることができれば、その消費者に対する最適な提案内容が分かるでしょう。場合によっては消費者が最初に提示してきたニーズやウォンツとは違った提案になることもありますし、もしかしたら企業として本質的なニーズやウォンツを満たすことはできないと考えて違う選択肢を提示しなければならないこともあるかもしれません。しかし、いずれの場合でもニーズやウォンツを深掘りして本質的なニーズやウォンツが判明した消費者に対しては、インフルエンサーを起用するプロモーション方法であるインフルエンサーマーケティングが非常に功を奏すると言われています。では、本質的なニーズやウォンツが判明した消費者は、なぜインフルエンサーマーケティングとの親和性が高いのでしょうか。ここでは、その主な理由について3つ解説していきます。

ターゲットへの訴求力の発揮

インフルエンサーマーケティングとは、特定の層に対して強い影響力を持つインフルエンサーを起用することによって企業が狙っているターゲットに対して効率的に訴求力を発揮し購買意欲を促進させるマーケティング手法の一つです。多くの場合はInstagramやTwitterといったSNSを活用して行われ、フォロワー数が多いインフルエンサーほど影響力が強いと言われていますが、ジャンルによってはフォロワー数が少なくてもクリティカルなフォロワーを抱えているため影響力を十分に持つインフルエンサーが活動しているジャンルも少なくはありません。

こうしたインフルエンサーを活用することにより、企業はクリティカルに顧客に対してアプローチを行うことが可能になるのです。そもそも、本質的なニーズやウォンツが判明した時点でプロモーション方法は早期に定めやすくなりますし、どのようにアプローチをすることで顧客に対して訴求力を最大限に発揮すれば良いかも自ずと分かってくるものです。そのため、そうした顧客を多くフォロワーに抱えるインフルエンサーを起用することで本質的なニーズやウォンツを満たせる商品やサービスがあることがアピールできるようになります。

不思議なことに、どんなに適した商品やサービスを提供できる場合であっても、企業が直接的に消費者に対してアプローチを行ってしまうと、消費者は警戒心を強めてしまい商品やサービスの説明すらも聞きたがりません。しかしながら、消費者自身が信用してフォローし、生活やライフスタイルに対して大なり小なり憧れを持っているインフルエンサーを通してアプローチを行うことで、自然と警戒心が薄まり消費者自身が能動的に商品やサービスに対する情報を集めて検討してくれるようになるのです。クリティカルに顧客層に対してアプローチができるだけではなく、警戒心を薄めて効率的なアプローチも可能にしてくれるのがインフルエンサーを起用するインフルエンサーマーケティングの大きなメリットです。さらに芸能人やモデルを起用する場合と違い、インフルエンサーの場合はフォロワー数で単価が決まることも少なくはないためプロモーションにかかるコストを大幅に削減することも不可能ではありません。特にクリティカルなフォロワー層を抱えているインフルエンサーを起用することによって、インフルエンサーマーケティングのメリットが訴求力とコストの両面で実感できるようになるのではないでしょうか。

適した使い方の示唆

インフルエンサーの起用は、単にコストを削減してクリティカルなアプローチを可能にするだけではありません。インフルエンサーを起用することによって商品やサービスの最適な使い方を示唆することにより、消費者に対して具体的なイメージを想起させることができるのです。

たとえば旅行用のトランクを探している人で今まで特に旅行などに行った経験がない人の場合、どの程度の大きさのトランクを買うことで自分の「旅行用のトランクがほしい」というニーズが満たせるのか見当をつけることすらも難しいでしょう。しかしながら、インフルエンサーが「国内の三泊旅行の温泉旅行なら、このトランクがピッタリ」のような投稿をすることで選び方の判断基準を持つことができるでしょう。これが企業が主導している広告の場合「国内旅行には不要なセキュリティを持つトランクを勧めて高価なものを買わせようとしているのかもしれない」あるいは「本来であればもっと大きなトランクが必要なのに、小さなトランクを買わせることでサブバッグも購入させようとしているのかもしれない」と疑心暗鬼になってしまうような人であっても、自分自身が信用しているインフルエンサーの投稿であればそのように疑うことはしませんし、そもそも偽の投稿がされているという疑念を抱くことすらしないでしょう。さらに、インフルエンサーの多くは単なるトランクの投稿だけではなく実際に旅行に行く際の荷造りの内容や持って行くと便利なグッズなども含めて投稿するため、情報の信頼度も自然と高まることが期待できます。

このように、インフルエンサーを起用して最適な使い方を示唆することで、消費者に対して具体的な商品やサービスの使い道を想起させることが可能になります。これは単に「魅力的な商品だから使ってみたい」や「面白そうなサービスだから利用してみたい」と思わせるだけよりも、「この商品は次の旅行に必要だから、それまでに購入しよう。さらに足りないものとして小さなポーチも2つ購入しよう」あるいは「このサービスを利用することで現在の生活の無駄をカットすることができそうだから、できるだけ早く契約しよう」のように、具体的に使っている自分を想像することが可能になります。これは単に文字や画像、動画のみの情報で商品やサービスの魅力を伝えるよりも圧倒的に効率良く購買行動を促進できると考えられています。その意味でも、消費者が親近感を抱いていて普段から商品やサービスを購入する際の判断基準にしているインフルエンサーを起用する価値があることが分かるでしょう。

企業へのエンゲージメントを高める

実はニーズやウォンツが判明している消費者に対してインフルエンサーマーケティングを活用することによって、企業へのエンゲージメントを高めて単なる消費者から熱心な顧客へとチェンジさせることも期待できます。インフルエンサーマーケティングを行う場合、多くの企業は自社のSNSアカウントを作成して運用することでその効果を最大限発揮しようとするものですが、SNSの活用をすることでインフルエンサーマーケティング以外の場面でも新鮮な消費者の声を聞く機会を手に入れることができるでしょう。たとえば家具を販売している企業の場合、消費者が実際に店頭で家具を見て「この部分は使いづらそう」という声を発したとしても、基本的にその声を実際に聞くのはアルバイトの店員に限られます。そうなると、ほとんどのケースで本社で働く商品の開発部や企画部にその不満が聞こえてくることはありません。消費者が実際に商品を購入し、お客様窓口やコールセンターなどに苦情を入れた場合は真摯に対応することが可能でも、そもそも店頭で不満を抱いた商品を購入する人はほとんどいないでしょう。そのため、そうした「購入に至らない理由」を得られる機会が少なくなってしまうケースは多く存在しています。

しかし、SNSを活用することで消費者は今までよりも気軽に企業に対して自分の意見を届けることができるようになりつつあります。以前は「店頭で見て購入しなかった商品への要望は出しづらい」と考えていた消費者も、SNSアカウントであれば「この商品、この前見かけたけど引き出しが不便そうでした。改善してくれたら買いたいです」のようにコメントを入れやすくなりますし、企業アカウントに対して自分から能動的にコメントをしなくても、自身のSNSに「〇〇社の家具は引き出し部分さえ改善されれば買いたい」という投稿をして、企業のSNS担当者がそうした投稿を目にする可能性はあるでしょう。すなわち、インフルエンサーマーケティングのために企業がSNSを活用することで、今までは届かなかった消費者の声を受け取る機会は圧倒的に多くなるのです。

もちろんこうした事例だけではなく、企業がSNSキャンペーンを開催すればさらに消費者からフランクに企業の商品やサービスに対して意見を言われることも増えるでしょう。こうしたSNSキャンペーンにおいても、インフルエンサーを起用して広くキャンペーンの認知度を高めることで、さらに情報は集まりやすくなり多くの消費者のエンゲージメントを高める効果が期待できます。すなわち、ニーズやウォンツが判明している顧客に向けてSNSキャンペーンを行いインフルエンサーを起用することで、それ以外の顧客からのエンゲージメントを高める効果も期待できるかもしれないのです。

消費者のニーズ・ウォンツを見抜き競合他社に差をつけよう

消費者が本質的に望んでいるものを知ることは、消費者からのエンゲージメントを高めて競合他社よりも圧倒的に選ばれる企業となるための必須事項です。本質を見抜くことができれば、その商品やサービスで競合他社に差を付けることができるだけではなく、今後の消費者の動向分析にも役立つでしょう。

消費者のニーズ・ウォンツの分析は消費者の母数が多いほど精度を増していきます。そのため、企業のファンとなる消費者を増やすためにはインフルエンサーを起用してクリティカルなアプローチを行いつつ、消費者に具体的なイメージを持たせることが効率的となるでしょう。もしそのようなことを可能にするインフルエンサーを探しているのであれば、ぜひトリドリマーケティングにご相談ください。インフルエンサーのフォロワー層を考慮した上で、最適なインフルエンサーをご提案させていただきます。