コト消費によるマーケティング成功事例7選とモノ消費との違いや他消費傾向では見いだせない価値

消費傾向を理解する重要性とコト消費を取り巻く時代背景

マーケティングを実施していくうえで、どのようにして自社商品をアピールするか、という事柄以上に大切なことが存在します。それは、消費者の消費傾向の把握です。どのような商品、サービスを顧客に届ける業種であっても、消費傾向を無視したマーケティングを実施することはできません。消費者がどのような欲求を感じるのか、またどのような事柄に影響を受け消費行動が発生するのかなど、消費者と消費行動の関連性を常に把握しておく必要があるのです。

消費者の消費傾向は、いつの時代も同じというわけではありません。社会情勢や経済状況、個人の様子等あらゆる事柄に影響され、大きく変化していきます。近年であれば、世代や販売する商品に応じても、変化が見られるという調査結果もあるほどです。「若年層の消費行動が低下している」「所有欲求が減少している」のような評価を見聞きしたことのある人も、多いことでしょう。また、地域や結婚・未婚などのライフスタイルによっても、消費傾向は異なります。

しかし、全く統一感がないというわけではありません。多くの場合、経済状況及び社会情勢に影響されるため、傾向はある程度定まっているのです。ちなみに、現在有力とされる消費傾向は、コト消費と呼ばれるものになります。コト消費に次ぐ消費傾向として、トキ消費も注目を集めるようになっています。この記事では、近年の主流消費傾向であるコト消費の特徴と、コト消費を活用したマーケティング成功事例について、ご紹介していきましょう。

コト消費の特徴とメリット・デメリット

2000年代に突入し、マーケティングは1.0から2.0に移行したと言われています。マーケティングの変化に合わせるように、消費者の消費傾向も、大きく変化しました。それまで用いられていたモノ消費ではなく、コト消費という新たな消費傾向が提唱され、そして積極的に用いられるようになっていったのです。ここでは、コト消費の特徴から、メリット及びデメリットについて、解説していきます。コト消費以前に活用されていたモノ消費や、コト消費に変わる消費傾向として注目されているトキ消費についても、合わせてご紹介していきましょう。

コト消費とは

コト消費とは、物質を所有することに欲求を感じるのではなく、何かを体験する「コト」に、価値を見出す消費傾向です。2000年前後から、積極的に提唱され、そしてマーケティングでも用いられるようになりました。コト消費が提唱されるようになった背景には、物質や市場の飽和状態が関係しています。コト消費以前は、物質の所有に大きな価値を見出していた時代です。極度の貧しさを経験した世代が社会の中心となっていたため、多くを所有しさらに欲するという状態になっていました。各市場は、消費者の消費傾向に合わせるように、大量の商品を供給します。大量の商品を供給した結果、物質も市場も供給過多になってしまったのです。

消費者は多くの物を所有していたため、消費行動が著しく低下していきます。これまでの欲求に変わる、新しい価値の提案が必要になったのです。そこで誕生したのが、コト消費です。物質を所有するのではなく、物質により体験できる時間や空間、物質を手に入れないことで得られる時間に価値を作り出しました。コト消費は、著しく低下していた消費欲求を刺激し、さらには消費行動の促しにも成功したのです。コト消費は、日本人消費者だけに影響するのではなく、インバウンドで訪れた外国人にも影響するようになります。コト消費は、勢い良く、市場や消費者に定着していきました。

モノ消費との違い

モノ消費は、1950年頃から活用されていた消費傾向です。当時は、技術の急成長により、新しい機能を持つ様々な商品が誕生しました。高度経済成長期やバブル期も加わり、優れた物を大量に所有することにこそ、価値があるとされ、そして積極的に消費された時代です。モノ消費は、コト消費が提唱される2000年前後まで、実に50年近く影響力を保有し続けました。そのため、全ての人々が、すぐにモノ消費に移行したというわけではないのです。消費傾向は、マーケターや市場が、独占的に作り出すものではなありません。消費者や市場の傾向を読み解き、消費者の潜在意識の中にある欲求に働きかけ、作られていきます。つまり、消費者と市場、そしてマーケターや企業など多くの関与によって消費傾向は、作られていくのです。

潜在意識の中に、コト消費を求めている層もいましたが、当然モノ消費でしか欲求を満たせない層も存在します。X世代以前は、インターネットやSNS媒体が普及する以前の世代であり、デジタルに積極的な人々ばかりではありません。そのため、分かりやすい高級ブランドに惹かれやすく、保有することに価値を見出すというこれまでの習慣をたやすく変更することはできないのです。つまり、ターゲット層の年齢によっては、モノ消費をアピールすることが有効となる場合もあるのです。

トキ消費について

過去の話ばかりではなく、未来の話もご紹介しましょう。コト消費に変わる消費傾向として、トキ消費というものが注目されています。2010年頃から提唱されるようになり、2020年以降はより積極的に用いられるようになるだろうと予想されている消費傾向です。2020年初期に流行し始めた新型コロナウイルスの影響もあり、急速に注目度を増しています。トキ消費とは、時間や空間に価値を見出す消費傾向です。その時でしか味わえない、非現実的な空間に価値を感じ、消費行動が促されます。

コト消費は、「体験」という実際の行動に価値を見出す消費傾向ですが、トキ消費は、時間そのものが価値となるのです。未来に繋がる経験値を得られるのがコト消費であるなら、その場その場を存分に楽しむのがトキ消費となります。コト消費とトキ消費には、類似点も存在するため、かけ離れた消費傾向が突如発生したというわけではありません。

コト消費は、「体験」という共通の事柄を通し、その空間や経験を堪能します。トキ消費もまた、同じ「趣味・認識」など、何かしらの共通点を持った者通しが集まり、時間を堪能するのです。どちらの消費傾向も、「共通」という部分が一致しています。しかしトキ消費は、コト消費のようにインバウンドには向かないでしょう。なぜなら、共通となる部分が極端に少ないからです。コト消費では「体験」という共通の行動により、大部分を共有することができます。そのため、文化や言葉が共通でなくとも、価値を見出しやすいのです。一方トキ消費は、趣味や認識などの共通点がない状態で参加した場合、その場を楽しむことができません。非日常的な空間に驚きを感じることはあれど、感情を共有できないため、インバウンドには適さないのです。

メリット

人間の欲求には、大きく分けて3つの段階が存在します。最も初期に発生するのが、物理的欲求です。安全に生活できる環境を欲したり、生理的に発生する欲求を満たす物が欲しいという欲求が最初に現れます。その後発生するのが、対人的欲求です。社会の中で自分という存在を認めてほしいという社会的欲求や、尊敬や名声が欲しいという尊厳の欲求が発生します。それらが満たされた後に、最終的欲求である自己確認に関する欲求が発生するようになるのです。コト消費は、欲求分類の上位2つである、対人的欲求や自己確認欲求を満たすことができます。何か特別な体験、優れていると一般的に認識されている事柄を経験することにより、自身が向上し評価される存在に成長できたと感じることができるのです。例えば、コト消費による習い事、文化体験など、日常生活に必要不可欠ではない体験に時間を割ける自分、そしてそれらを経験し身に着けた自分に、価値を感じることができます。つまり、コト消費は、人間の基本的な欲求に働きかけるマーケティングなのです。

また、コト消費は精神を満たすもののため、明確な指標が存在しません。どれ程優れているか、またどれ程満たされるものなのか、誰も明確に表現することはできないのです。そのため、比較対象もなく、企業が提供しやすいというのもメリットだと言えるでしょう。成熟しきった市場に、新規参入しても、顧客の獲得は容易ではありません。しかしコト消費であれば、比較されるものが存在しないため、独占市場として比較的容易に顧客を獲得することができるのです。重要となるのは、どのような特別な「コト」が体験できるのかをアピールする技術、大勢に知らせリーチを広げる技術となります。優れた技術を有していなくても、高額な資産を保有していなくても、どのような企業でも、また事業者であっても、コト消費を作り出すことができるのです。

デメリット

コト消費のデメリットは、消費者の絞り込みによる「コト」提供の難しさです。コト消費では、消費者が価値を見出せる体験を提供しなければなりません。つまり、消費者が求めている体験を、把握しなければならないのです。日本で生活している人にとって、日本での生活は当たり前すぎて、価値を感じられません。しかし外国人、日本国外で生活している人にとって、それらは大きな価値となります。同じ体験、経験であっても、消費者によって価値があるものと、そうではないものが存在するのです。そして、それらを把握することは、非常に難しいと言えます。なぜなら、特別な体験だと気づけないからです。当たり前すぎて、敢てそれらを紹介しようとも、また事業に使用とも思えないことがデメリットだと言えます。このようなデメリットを解消するためには、異なる立場を持っている多くの人から意見を集めることが必要です。これまでのマーケティングのように、会議室で社内の人間と言葉を交わすよりも、InstagramやTwitterなどで、多くの世代と交流することの方がよほど有益となります。

また、コト消費には限定的な部分があり、それもまたデメリットとなります。限定的とは、体験できる場所、時間や人数などが限られるということです。そのため、選択する消費者側も、そして提供する企業側も、諦めざるを得ない部分があります。スケジュールが合わないから、参加を断念するという消費者がいたり、限られた人数では採算が取れないため、継続を断念する企業が存在するということです。消費行動が減少していると評価されているなか、本来獲得できたであろう消費者の取りこぼし、利益の取りこぼしは、大きな痛手でありデメリットとなります。

もう1つのデメリットは、拡散力に応じて、収益が大きく変化するという部分です。コト消費は、どのような企業でも、また小規模な事業者であっても、作り出せることがメリットです。しかし、それらを大勢に周知させ、消費者を募らなければなりません。消費者を募るためには、拡散による周知が必要とされますが、その技術の差によって収益に差が出ているのです。InstagramなどのSNS媒体を活用したり、また影響力を持つインフルエンサーを起用する企業と、そうではない企業では、獲得できる顧客の人数は大きく異なります。優れたコト消費を用意するとともに、どのようにして周知させていくのか、マーケティング手法も求められるのです。

コト消費が求められる要因

ここからは、コト消費が求められるようになった要因について、詳しくご紹介していきましょう。なぜなら、背景を理解することにより、より消費者の欲求に適した良質なコト消費を作り出すことも、また提供することもできるようになるからです。言い換えれば、コト消費がなぜ誕生したのか、普及したのか理解できなければ、それらを作り出したり、消費者に届けることもできないということになります。また、コト消費が求められるようになった要因には、消費者心理も大きく関係しています。消費者心理の大きな変化を理解し、コト消費を始め他マーケティングでも活用していきましょう。

インターネットの普及

インターネットの普及により、多くの物が容易に手に入るようになりました。インターネットの中には、膨大な商品が掲載されており、自身の経済状況に応じた商品を入手できるようになったのです。そのため、物を手に入れるという行為に、大きな価値が見出しづらくなりました。実店舗へ出向き商品を比較検討する楽しさ、生活圏とは異なる地域へ出向いたことによって手に入る、希少性も薄れていったのです。多くの物を手にすると同時に、物を手に入れた際に感じる喜びや楽しみも、極端に減少していきました。物を手にしたいという欲求に変わる存在として、物を入手しないことで得られる体験に価値を作り出したのが、コト消費です。

また、インターネットの中には、疑似体験できる情報が数多く存在します。画面を覗くだけで、異国の地を眺めることも、高価な物を所有する様子も、知ることができるようになりました。疑似体験の世界が広がると同時に、実体験に関する価値が増加します。その理由は、希少性です。疑似体験の世界は限りなく無限に広がっているものの、実体験できる自分も時間も限られています。そのため、実体験への価値が増加し、コト消費の注目度がさらに高まったと言えるでしょう。

インターネットの普及は、優れた情報発信者になりたいという新しい欲求も作り出しました。誰でも簡単に、多くの情報を発信できるインターネット、SNS媒体では、情報を発信できる一方、一般的な内容では誰かに注目されることなどほとんどありません。そのため、より優れた情報を発信したい、注目されたいという承認欲求の高まりを促したのです。SNS上で注目されるため、借金をしてまで非現実的な世界を発信する人も少なくありません。「映え」という言葉が流行したことからもわかるように、「優れている」と大勢に評価されるため、足繁くコト消費に励む消費者も多く存在するのです。

インバウンドの影響

インバウンドは、コト消費の普及に大きく関係しています。インバウンド、つまり外国人にとって日本で経験できる多くの事柄は、それだけで価値があるのです。日本人が海外旅行へ行き、現地の食事、気候や生活に触れることで得られる高揚感と同様でしょう。そのため、日本で体験できるコト消費が、爆発的に普及しました。日本人をターゲットとした市場の多くは、成熟化し、飽和状態となっています。そのため、今後ますますインバウンドの影響力は強まり、コト消費需要も高まっていくでしょう。

しかし、すぐにインバウンドの影響力が増加していくというわけではありません。インバウンドの影響力回復及び増加は、2020年に爆発的に流行した新型コロナウイルスの鎮静化、共存する生活スタイルの定着後となるでしょう。インバウンドの大きな波が押し寄せる前に、コト消費をサポートする技術の導入を行う必要があります。キャッシュレスへの備えや、多言語への対応です。他にも、海外勢へ向けた情報発信も必要となるでしょう。インバウンドへ向けた情報発信では、InstagramやFacebookなど、海外でも積極的に使用されているSNS媒体を活用したり、海外勢へ影響力を持つインフルエンサーを起用するといいでしょう。

飽和状態の物

多くの市場に物が溢れかえり、それらを所有することへの価値低下も、コト消費誕生の要因です。市場には類似商品が溢れ、価格帯も広がったため、さらに多くの物を入手しやすくなりました。物を持つことに、大きな価値がなくなり、別の消費理由としてコト消費が誕生します。また、コト消費は保有するリスクを回避できるため、より積極的に求められるようになりました。近年の経済状況が極端に不安定というわけではありませんが、情報過多の現代において多くの人々は、「リスクを極力排除したい」と考えています。優れた体験談よりも、失敗に関する体験談の方が人の印象に残りやすく、また、マッチングリスク意識損失回避の法則など、心理的要素も加わり、何かを保有することに抵抗感を感じやすくなったのです。

自己実現の欲求と第6の欲求

自己実現の欲求とは、多くの基本的欲求を満たしたのちに生まれる、上位の欲求だと認識されています。現在の日本では、基本的な欲求は既に満たされている場合が多く、大勢が自己実現の欲求ステージに立っていると言えるでしょう。自己実現の欲求とは、自分にしかできないことを成し遂げたいという欲求や、自分らしく生きたい、多くの経験値を積みたいといった欲求のことです。コト消費は、上位欲求である自己実現の欲求を、的確に満たすことができます。貴重な体験を提供したり、自身を向上させていると感じられるような経験を提供するコト消費は、自己実現の欲求を満たしたいと強く願っている現代人にとって、的確な解消法なのです。

欲求の段階では、自己実現の欲求よりも上に位置する欲求が存在します。それは、自己超越の欲求です。社会をより良く変えていきたいという欲求や、貧困問題・環境問題など世界的な問題ごとを解決するために活動したいという欲求が該当します。大企業の社長、有名実業家などが、莫大な資産を投じ社会福祉活動に励むのは、自己超越の欲求ステージに立っているからです。コト消費は、自己超越の欲求まで、満たすことができます。経験や優れた体験を提供するコト消費には、ボランティア活動や福祉活動も含まれているため、自己超越の欲求を的確に満たすことが可能なのです。新型コロナウイルスの影響により、自己超越の欲求ステージに立つ人は増加傾向にあります。自身の生活がいかに優れていたか、世界はどれほど過酷だったのか再確認できたためです。今後のコト消費提案では、自己実現の欲求だけではなく、自己超越の欲求を刺激する要素を盛り込む必要があるでしょう。

種類別コト消費一覧

同じコト消費であっても、企業が提供する体験には、様々な種類が存在します。提供するポイントや作りこむ部分など、種類に応じて異なります。また、特徴によって適している商品や世代なども変わってくるのです。ここからは、種類別コト消費について、ご紹介していきましょう。

純粋体験型コト消費

純粋体験型とは、スキーやスキューバダイビングなどのアクティビティ提供のことです。観光地で頻繁に見られる、工芸作品体験なども該当します。その場所で体験できる事柄が、直接的にコト消費に繋がるものです。アクティビティ体験を通し、関連商品を提供するモノ消費にも繋がりますし、感情や時間を共有するトキ消費にも繋げることができます。

イベント型コト消費

ハロウィンイベントや、トークショーなど、非日常的なイベントによるコト消費が該当します。イベントそのもので収益を上げることが目的ではなく、知名度や認知度の向上、商品の体験などによる消費促しが期待できるでしょう。またイベント型は、参加者の拡散も期待できます。成功させるためには、SNS媒体で発信したいと思えるような魅力的なコンテンツの作成はもちろん、関連するインフルエンサー等も重要となるでしょう。

アトラクション施設型コト消費

遊園地やデパート、映画館や美術館など、特定の施設でのみ体験できる価値を提供するものが、アトラクション施設型コト消費に該当します。場所に制限がかかってしまうため、地域が限定されてる部分はデメリットだと言えるでしょう。しかし、その施設でのみ体験できる価値を提供するため、類似商品が存在せず、独占市場として多くの利益を得ることも可能です。

時間滞在型コト消費

漫画喫茶やエステサロンなど、優れた空間を提供することが時間滞在型コト消費の特徴です。何かを消費または体験するのではなく、空間そのものが価値となります。長時間滞在させることが目的ではありますが、長期滞在によりモノ消費やトキ消費など、他消費行動を促すことも目的です。

コミュニティ型コト消費

コミュニティ形成を促し、情報共有から販売促進を目的とするのが、コミュニティ型コト消費です。ドッグカフェで、愛犬家のイベントを開催したり、またはサークルなどのグループを作る行為が、これらに該当します。コミュニティを活性化させることにより、時間や空間の充実はもちろん、モノ消費を促す効果も期待できるでしょう。また、形成されたコミュニティを活用し、商品の知名度や認知度向上も期待できます。

ライフスタイル型コト消費

実店舗の陳列、疑似空間の演出が該当します。具体的には、自社商品を使って、ライフスタイルにちなんだ空間を作り上げ、購入後の様子を想像するように促す行為です。IKEAのディスプレイ、雑貨屋の内装が該当します。空間を楽しむとともに、モノ消費を積極的に促すことが可能です。ライフスタイル型コト消費では、インターネット上でレイアウトを楽しめるというサービスも存在します。大型家具の購入、家や車など高額商品の販売現場でも活用される効果的なマーケティング手法です。

買い物型コト消費

買い物が楽しめる空間を作るのが、買い物型コト消費の特徴です。コストコなど、日本には存在しなかった購入スタイルを取り入れたり、購入特典や割引も該当します。購入する行為が楽しめる多くの工夫が、買い物型コト消費に含まれるのです。商品を手に入れることが楽しいのではなく、購入する行為が楽しいと感じられる空間、仕組みを作る必要があります。

コト消費の成功事例7選

 

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ここからは、コト消費を活用したマーケティング成功事例について、いくつかご紹介していきましょう。成功事例を参考に、自社マーケティングを成功させてみてください。

工芸品作成体験

 

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工芸品作成体験は、インバウンドをターゲットとした、コト消費に関連する代表的なマーケティングです。技術や用具を提供し、オリジナルな作品造りをサポートします。消費者は、オリジナルな作品を手にすること以上に、それらを作成し完成を待つという時間や体験に価値を見出します。インバウンドだけではなく、生活圏外の日本人をターゲットとする場合もあり、特に観光地で多く見られるマーケティング手法です。衰退し、減少していくことが懸念されている日本の工芸技術を残す方法としても、注目されています。工芸作品体験は、インバウンドに非常に人気の高いコンテンツではあるものの、言葉や情報発信、支払い方法に不満を抱える外国人も少なくありません。体験を通して多くの感情を共有できるものの、言葉による意思疎通もまた重要な事柄です。

さらに、通貨の異なるインバウンドをターゲットにする場合、簡単で共通する支払い方法を用意しなければなりません。日本人であれば、電子マネーpaypayが主流となっていますが、外国ではほとんど使用されていません。外国人の多くは、電子マネーよりもクレジットカードやデビットカードを使用しています。電子マネーを積極的に用いているのは、シンガポールや韓国、日本などのアジア圏です。ターゲットとする国籍に応じて、言葉や支払いへの対応は充実させておく必要があります。

豪華クルーズ船旅行

 

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2020年10月、新型コロナウイルスの影響により長らく休止していた豪華クルーズ船の旅が再開するとあって、大きな話題となりました。豪華クルーズ船の旅は、コト消費の中でも高額であり、長期的参加が必要という特徴的な要素を持っています。高額になりやすくまた長期的という特徴から、販売当初は参加者は限定的だと予想されていました。特に、海外と違い長期休暇が取りずらい日本において、消費として定着しないだろうと予想されていたのです。しかし近年では、販売数十分で完売したり、予約が取れないことも少なくありません。それ程、豪華クルーズ船での体験に、価値を見出す人が大勢いるのです。

豪華クルーズの魅力は、日々新しい体験が可能であり、消費者を日常生活から解き放つ部分です。目が覚めるたび、異なる場所へ向かっていますし、船内では多くのイベントが実施されています。高額であっても、また長期的拘束が求められるとしても、それに見合うと思えるほどの良質な体験を用意することができれば、消費行動を促すことは可能なのです。

カタログギフト(総合版カタログGREEN)

 

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冠婚葬祭の引出物、お祝い返しなど、贈呈品として積極的に用いられてきたカタログギフト。辞書のような分厚い本の中に、様々な商品が掲載されており、応募することによって好きな商品を手に入れることができます。これまでのカタログギフトには、物質的な商品が数多く掲載されていました。財布やバックなどの日用品から、高価な食べ物、宝石など生活を豊かにすると考えられていた商品が多数掲載されていたのです。しかし近年、カタログギフトに掲載される商品に、大きな変化が見られるようになりました。

これまでになかった、体験型商品が多数掲載されるようになったのです。例えば、エステ体験や農業体験、パーティー演出券というものもあります。体験を目的とする商品ばかりを掲載しているカタログギフトも登場する程、コト消費は定番化しているのです。新型コロナウイルスの影響により、自宅で実践できる体験型商品も増え始めました。ハンドメイドキットが自宅に届き、技術はWeb上のデータで学びます。新しい知識を身に着けられる、または資格取得が可能になるスクール型体験や、オンライン配信型体験など、コト消費に関する商品が、次々に誕生しているのです。カタログギフトは、時代に合わせ提供する商品を柔軟に変更していること、商品を選ぶ楽しさや、多種多様な体験型商品を用意していることなど、非常に優れたコト消費成功事例だと言えるでしょう。

ペットレンタル

 

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ペットレンタルサービスも、特別な時間や体験を提供するコト消費の代表例です。ペットレンタルとは、何かしらの理由によりペットを飼うことができない消費者へ向けた、サービスとなっています。また、今後飼育予定のある人へ向けて、予行練習の場としても活用されているサービスです。レンタル期間を経て気に入れば、実際に購入することもできます。しかし多くの場合、一時的な動物との時間を楽しむ場合が多いようです。生き物や物質的な物を保有する場合、購入費以外にも維持費が必要となります。車や家であれば、特別な保険に入ったり、修理費や関連積立費用も必要になるでしょう。動物であれば、餌代やトリミング代、関連用品に高額な費用が発生します。また、その後の生活も、購入前のように自由でいられるとは限りません。動物がいることで外出が難しくなったり、自宅があることによって、簡単に居住区を移せなくなるなど、不便なことも少なくないのです。ペットレンタルは、楽しいと感じられる体験のみを切り出し、消費者に提供します。楽しさや喜びを感じさせることによって、生体販売も促すことができる優れたマーケティングです。

ベルサンパティック

 

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ベルサンパティックも、ペットレンタルと同じく、良質な体験を提供するとともに、実際の商品に関する販売促進も実現しています。ベルサンパティックとは、大手百貨店の一角に作られた、トータルビューティーフロアのことです。施設内ではヘアやネイル、メイクやファッションなど、美に関するあらゆる商品を体験することができます。また、各コンテンツには専門家が複数人配置されており、提案はもちろん、消費者の悩みを解消するための知識も提供してくれるのです。より詳しく学びたいという人へ向けた、美容セミナーも開催されています。カフェが隣接されているため、休憩しつつ多くの商品を眺め楽しむことも可能です。ベルサンパティックの優れた部分は、コト消費だけではなくモノ消費や、トキ消費など、あらゆる消費傾向に対応するサービスを提供している部分でしょう。良質な時間、体験の提供だけではなく、消費者1人1人に合った商品を提供したり、楽しさや喜びなども提供しています。

KidZania Tokyo

 

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子供向けコト消費を提供しているのが、KidZania Tokyoです。KidZania Tokyoでは、子供向けに作られた職業を、実際に体験することができます。子供向けといっても、実在する職業であり、使用する道具や技術、制服等あらゆる要素が忠実に作りこまれているのです。そのため、職業疑似体験が可能となっています。人生に深く関連する事柄を疑似体験させることにより、子供にはもちろん両親にも刺激を与えることができるのです。また、職業によって得た賃金、アイテム等を使用し、現実世界で大人が過ごしている日常を、子供ながらに体験することもできます。体験する人の立場や条件が変われば、日常的な何気ない事柄も、貴重な体験に変化するのです。KidZania Tokyoでの体験も、大人にとっては何気ない日常ですが、子供にはそうではありません。このように、日常に溢れている何気ない事柄を、特別な体験に変え、そして提供できる発想力が必要となるのです。

リアル脱出ゲーム

 

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リアル脱出ゲームや人狼ゲームなど、参加型エンターテイメントコンテンツは、長期的にそして熱狂的に楽しまれているコト消費事例です。ゲーム内で楽しめるコンテンツを、あえて実体験で楽しみます。このことからも分かるように、バーチャル世界がどれだけ発展し、そして充実したとしても、実体験とは異なる存在なのです。バーチャル世界によって、現実世界の体験に価値がなくなることはないと言えるでしょう。ではなぜ、バーチャル世界ではなく、参加型コンテンツを求めるのでしょうか。それは、他者との共有を強く求めているからです。その場でしか味わえない空気感や体験だけではなく、他者との交流や達成感、必要とされる存在意義など、コト消費には人間の欲求を満たす多くの要素が含まれています。

コト消費に注力し消費者に新しい価値を提供していこう!

コト消費には、多くの種類が存在し、さらに多くの可能性が存在します。トキ消費に移行しつつあると評価される昨今であっても、コト消費やモノ消費が急激に衰退しているというわけではありません。コト消費に注力し、消費者に多くの価値を提供していきましょう。コト消費には、場所の制限や時間の限定が存在することも珍しくないでしょう。そのため、思うように拡散、周知できないという企業も存在します。そこでおすすめなのが、SNS媒体の活用及びインフルエンサーの起用です。地域を限定せず、また世代も問わず、多くの消費者に情報を届けることができます。より優れたインフルエンサーを起用したい場合は、マッチングプラットフォームであるトリドリマーケティング活用してみましょう。個性的で有能なインフルエンサーが10,000人以上在籍しています。確かな実績により、適切なサポートを受けることが可能です。