自分のブログやSNSで、女優やアイドル、モデルなど「芸能人」の写真をUPしたことがある人は多いのではないでしょうか。
ファンなら、自分の好きな芸能人の魅力をみんなに伝える為に、可愛い写真やかっこいい写真を使いたいと思うことはよくあるでしょうし、ファンでなくても、芸能人の写真を使うだけでSNSでバズりやすくなったりブログに人を呼び込みやすくなるので使う人はたくさんいます。
そのような理由もあり、芸能人の写真を無断掲載したブログやSNSの投稿はインターネット上に数えきれないほどに存在します。
しかしながら、写真を無断掲載した芸能人の所属事務所から注意を受け記事やSNS投稿を削除することになった事例もたくさんあり、過度な無断掲載により損害賠償請求をされる事態にまで発展した事例もあります。
この記事では、インターネット上での芸能人の写真の取り扱い方と注意すべきポイントをご紹介していきます。
著作権と肖像権
まず、芸能人の写真をブログやSNSで使用する場合、「著作権」と「肖像権」に抵触する可能性が高いです。
著作権、肖像権という言葉は聞いたことはあるけど、内容までは知らないという方も多いと思いますので、著作権と肖像権の定義と「どういう場合に権利を侵害したことになるか」についてご説明します。
著作権
「著作権」とは、その名の通り、第三者の制作した著作物を剽窃したりコピーアンドペーストして勝手に使用してはいけないという権利です。
著作権法によれば、著作物とは思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するものとされています。
著作物には、
小説、脚本、論文、講演内容
音楽、歌詞
映画
絵画、彫刻
写真
など、様々なものがあり、第三者の著作物を使う際には、必ず著作権を持っている人(著作者)から、許諾をもらう必要があります。
芸能人の写真に関しては、その写真を撮影したカメラマンや所属事務所に著作権がある場合が多いので、本来であればカメラマンあるいは所属事務所に許諾確認が必要です。
肖像権
肖像権とは、無闇に自分の顔を利用されないという誰もが持つ当然の権利です。
法律で明文化されているわけではないので刑事訴訟の範囲では無いですが、判例上から認められている権利として扱われるので、抵触した場合民事訴訟の対象となります。
肖像権には、プライバシー権とパブリシティ権という二つの側面があります。
芸能人の写真の場合に対象になるのは、主にパブリシティ権になります。
パブリシティ権とは「個人に備わっている顧客吸引力を中核とする、経済的な価値パブリシティ価値を保護する権利」のことを言います。
芸能人は、本人そのものが経済的な価値を持つ商品という側面を持つ職業です。
故に、芸能人の写真を無断使用し、経済的利益を得た場合、パブリシティ権を侵害しているということになります。
芸能人の写真をブログに貼るのは法律上NG
上記の著作権・肖像権の定義から考える限り、ブログやSNSで芸能人の写真を無断で使うことは、法律上の権利侵害にあたると考えられます。 ※例外ケースもあります。
著作権の側面から言うと、芸能人の写真という著作物のデータ複製を無断で行い、自分のブログやSNSにペーストして使用していることになるので、複製権(著作物の複製する権利は著作者が専有する)違反となります。
また、ブログにGoogleAdSenseやアフィリエイトを導入している場合、芸能人の写真の無断掲載により経済的利益を得ていることになり、肖像権のパブリシティ権を侵害していることになります。
芸能人の写真利用はほぼ黙認状態
しかし実情としては、ブログやSNS、まとめサイトやYouTubeなど、Web上のあらゆる場所で、多くの芸能人の写真が無断使用されている状態です。
本来であればすべて権利侵害にあたりますが、あまりに数が多く、全てを把握した上で削除することは不可能に近いため、芸能事務所もほとんどの場合、無断使用を黙認している状態です。
それでも、過度の誹謗中傷(無根拠な噂やイメージを損なうような内容)と共に芸能人の写真を掲載したり、芸能人の写真を撮影したカメラマンの方の個人サイトより写真を複製して掲載した場合は削除要請が来る可能性が高いようです。
しかしこれは現状の話で、検索エンジンの画像認証の精度向上により、近い将来「このブログ/SNS投稿に使用されているのは、●●(カメラマン)が撮影した芸能人の写真だ」ということを検索エンジン側で自動判断できるようになる可能性があります。
そうなった場合、芸能人の所属事務所やカメラマンの方が、どこで写真が無断掲載されているかが容易に把握できるようになり、今までより削除要請を積極的に行うようになっていくのではないでしょうか。
将来的なブログ運用を見越した場合、芸能人の写真を使用したい場合はコピーアンドペーストや保存したもののUPではなく、安全な手段を取ることが望ましいでしょう。
インスタグラムを集客に活用する効果と成功事例11選!ビジネスアカウントのフォロワーを増やすコツも | インフルエンサーマーケティング研究所
写真と文字を使って、日常の様子を投稿するInstagramは、SNSの中でも大いに盛り上がっているツールの1つです。一般人の中で爆発的人気を誇るInstagramは、今や消費者だけのツールではありません。Instagramの影響力は想像以上であることが判明し、一般人の情報発信以外の活用方法も考えられるようになりました。それが、マーケティングへの活用です。
芸能人の写真は、本人のSNS投稿を埋め込んで使う
では、芸能人の写真を使用する際の違法ではない手段とは何でしょうか?
それは、本人のSNS投稿を埋め込むことです。
Twitterや、Instagram(PCブラウザ)にはあらかじめ、投稿の埋め込みコードを取得できる機能が備わっています。
このコードを取得して使えば、「無断使用」ではなく「引用」の範囲内と判断される可能性が高く、元の投稿が消されれば埋め込んだブログからも削除されるため、複製権の侵害にもあたりません。
Instagramからの埋め込み実例
使い方や詳細はInstagramの埋め込み方法をご確認ください。
Twitterからの埋め込み実例
今夜はみんなでM-1
ドキドキや… pic.twitter.com/YjoaNe7oRm— 渡辺直美 (@watanabe_naomi) December 2, 2018
使い方や詳細はTwitterの埋め込み方法をご確認ください。
このように、無断掲載以外にも芸能人の写真を使用する方法はありますので、SNSの埋め込み機能を活用し、著作権・肖像権を侵害しないように投稿することを心がけましょう。
【企業編】Instagramのユーザー名の決め方とポイントや注意点 | インフルエンサーマーケティング研究所
Instagramのアカウントに限らずSNSのアカウントを新規で取得して運用しようとする際に、最も頭を悩ませるのがユーザー名(アカウント名)を決めることです。企業がプロモーション活動の一環としてSNSアカウントを運用しようとする場合、個人で利用する時と同じように適当に決めることは好ましくありません。しかしながら、だからといって企業名を単に含んだだけのユーザー名では面白みがありません。大手の企業であればそうした硬派な雰囲気を好む消費者も多いかもしれませんが、ベンチャー企業やD2Cのような形態の企業、あるいはインフルエンサーが自身でブランドを立ち上げるような消費者とのコミュニケーションが多く距離が近い企業の場合は親しみやすいユーザー名の方が好まれる可能性が高くなります。今からInstagramのアカウント、あるいはその他のSNSのアカウントを作るという企業のSNS運用担当者の方は、ぜひユーザー名からこだわってSNSアカウントを作成してください。