住宅・不動産業界におけるSNSマーケティングのメリットと成功事例7選

住宅・不動産業界はSNSマーケティングで集客が可能!

2020年は新型コロナウイルスの影響により外出自粛期間も続き、内覧などを行うことがスタンダードな住宅・不動産業界は厳しい状況に直面してしまった企業も多いのではないでしょうか。しかし、そのような対面での営業が厳しい時でも変わらず効果を発揮することができるのがSNSマーケティングです。最近ではオンラインでの内覧なども流行しているため、今後ますますSNSマーケティングの重要度は高まっていくでしょう。

また、SNSマーケティングを積極的に行うことにより、近隣での住み替えを検討している消費者以外にも、遠方からの転勤や転職、進学の際に住居を探している消費者も顧客として囲い込むことが可能になります。住宅・不動産業界がどのようにSNSをマーケティング戦略に組み込んでいけるのか、現状やメリット・デメリット、SNSごとの特徴や実際の事例から考えてみましょう。

住宅・不動産業界の現状

SNSマーケティングの活用方法を考える前に、まず住宅・不動産業界がどのような状況にあるのかを確認していきましょう。地域ごとによって微妙な差異がありますが、ここでは日本全体が直面している一般的な現状について解説していきます。

人口減少により空き家率の上昇

都市部への人口は集中しているものの、地方では人口流出が止まらない地域も少なくはありません。また、都市部の人口が集中しているといっても非常に局地的なものですので現在は空き家率が上昇しつつあります。核家族が増えて世帯数が増えているのに空家率が上昇しているということで、取り壊しも難しく新築の住宅が建てづらいことも少なくはありません。また、企業としてもアクセスが悪い土地などはたとえ新築であってもなかなか買い手が見つからないこともあります。一方、空き家率の上昇に伴い比較的綺麗で築浅の中古物件は少々アクセスが不便であっても売れやすいというデータもあります。

持ち家率の減少

総務省のデータによると、近年はどんどん持ち家率が減少していると言われています。理由としては、賃貸物件の数が増えたことにより周りとの差別化のために設備の良い賃貸物件自体が増えていることが最も大きな理由であると言われています。すなわち、わざわざ多額のローンを抱えて新築を建てなくても、自分の理想通りの賃貸物件に巡り会える可能性が高いため持ち家を買うメリットを見いだせない人が増えているのです。

また、他にも非正規雇用が増加したことによる収入の不安から持ち家がほしくても購入に踏み切れない人が増えていたり、企業の給与体系におけるインセンティブやボーナスの割合が増えたことにより将来の給与に不安を覚えて購入を躊躇ったりする人も少なくはありません。もちろん、十分な収入があっても以前よりも余暇が多様化したことにより持ち家を購入することに対して魅力を見いだせずに、あえて賃貸物件を貫いているという人もいるでしょう。

さらに最近急激に増えている原因として、シェアハウスの増加も見過ごせません。特に若者世代は、友人とシェアハウスをすることが増えているため、個人で住宅を所有するという発想自体がないとも言われています。従来でも「同棲」という形で違う世帯の二人が同居する事例はありましたが、同棲の場合はいずれ結婚して家を買うというカップルも多くそれほど持ち家率に対して影響を及ぼしていませんでした。しかしながら、シェアハウスの場合は「同棲とは違いメンバーを変えれば永続的に続けることが可能」、「持ち家を持つとシェアハウスへの参加が難しくなる、あるいは場所の提供が必要になってしまうためデメリットとなる」と、同棲とは少し異なる理由により持ち家率の減少の一因となっていると言われています。

賃貸・持ち家ともに比較が容易に

住宅・不動産業界の現状としては、各物件の比較が非常に容易であるということも覚えておかなければなりません。以前は賃貸の場合は不動産会社に行って図面を確認して内覧、持ち家の場合は気になる住宅メーカーから資料を取り寄せて比較、といったように消費者の方でも手間をかけて比較しなければなりませんでした。しかしながら、現在はSNSマーケティング以前にインターネットが発達しているため、賃貸であっても持ち家であってもそのような手間がかかりません。

気になる地域の物件は簡単に検索できますし、複数の路線の資料を一気に閲覧することも不可能ではありません。持ち家を検討している場合もマンションや建売などは図面が公開されているだけではなくセキュリティなどのシステム面を把握することもできますし、注文住宅であっても各ハウスメーカーの資料はPCやスマホで簡単に確認ができます。このような消費者の利便性が向上したことによって、賃貸に住んでいる人は簡単に引っ越しを検討することもできるようになりましたし、住宅の購入を検討している人も自分の理想とする住宅の条件を吟味してから来店することができるようになりました。すなわち、一件の取引にかかる時間を短縮することができるようになったため、企業としても効率性を上げることができるようになったのです。

来店前に候補を絞っている顧客の増加

住宅ごと、あるいはハウスメーカーごとの比較が容易になったことにより消費者の利便性は大幅に向上しました。しかし一方で、店舗に来店する前にある程度の物件の候補を絞り、ハウスメーカーも決めている消費者が増えたことによって、他社との差別化が難しくなっているというデメリットもあります。

すなわち、どんなに良い物件を持っている不動産会社でも、またどんなに高い技術を持っているハウスメーカーであっても、それをインターネットで宣伝することができなければ他社に顧客を奪われてしまうリスクが高まるのです。この現状を考えると、ますますSNSマーケティングの重要性が高まっていることが分かるでしょう。

住宅・不動産業界がSNSマーケティングで集客するメリット・デメリット

SNSマーケティングは、住宅・不動産業界にとってこれまでにない顧客を獲得したり、あるいは遠方の顧客の利便性を高めることによって自社の存在をアピールし、継続的な顧客となってもらうことのできる大きなチャンスだと言われています。一方で、SNSマーケティングを導入することにより今まで直面していなかったデメリットも考慮しなければならないなど悪い面も存在しています。

では、具体的に住宅・不動産業界はどのようなメリット・デメリットに直面しているのでしょうか。SNSマーケティングで集客する際のそれぞれの詳細を確認してみましょう。

【メリット】内装や図面などを詳しく紹介できる

SNSマーケティングを行うことのメリットは、内装や図面を詳細に紹介できるという点です。もちろんホームページ上でも図面や内装を紹介することはできますが、ユーザーが気軽に見られるSNSで紹介した方が利便性が高いことは説明するまでもないでしょう。

ホームページの場合、消費者を惹きつけようとして多くの写真を掲載してしまい、結果的にページの表示が遅くなり消費者の利便性を下げてしまうといったリスクがあります。しかしながらSNSの場合は、最初から投稿でいる画像や動画のサイズおよび枚数に上限が設定されていることも多いので、自然と厳選した情報のみを提供することができるようになります。もちろん、一つの物件で複数の投稿をすることで十分な情報量を発信することもできますし、あるいはSNSの投稿から自社のホームページに誘導することで興味のある人だけに詳しい情報を提供することも可能です。いずれにせよ、単にホームページ上でのみ情報を発信するよりは圧倒的にターゲット層に対してアプローチしやすくなることは間違いないでしょう。

【メリット】SNSの拡散能力を利用することができる

集客のためにSNSマーケティングを行うということは、当然ながらSNSのメリットを享受することが可能です。SNSのメリットといえば無料で気軽に利用できるということもありますが、やはり拡散能力が非常に高いということも忘れてはいけません。

各SNSのユーザー心理を刺激するような物件や情報を掲載することができれば、フォロワーに拡散されて多くの人の目に触れることになるかもしれません。さらに、SNSマーケティングを行う際には「特定の投稿を拡散することによってプレゼントを配布する」といったSNSキャンペーンの存在も覚えておいた方が良いでしょう。こういったキャンペーンを行うことにより、フォロワー数を増やすだけではなく実際の店舗への来店者を増やす効果も期待できるのです。

たとえフォロワーが数百名しかいないアカウントであっても、SNSでの拡散をきっかけに数十万人の人に投稿が見られることになり、そこからフォロワー数が増えてビジネスチャンスに繋がる可能性もあります。SNSマーケティングを行う際には、SNSキャンペーンの開催も検討してみてください。

【メリット】広告出稿によりインサイトの刺激も可能

SNSでは自分の投稿を拡散させることによって知名度を高めるSNSキャンペーンだけではなく、各SNSへの広告出稿によってフォロワーを増やしたり投稿の認知度を高める方法もあります。出稿できる広告の内容や費用はSNSによっても異なりますが、基本的には「おすすめユーザー」に表示させることでフォロワー数を増加させたり、あるいは「おすすめの投稿」に表示させることで、特定の投稿のリーチ数をアップさせることも可能です。Twitterであれば、広告出稿の際に「トレンドに表示させる」という昨日を選択することもできるので、フォロワー数を増やしながら投稿への注目度を高めることができるでしょう。

SNSの広告はテレビや雑誌との広告とは違い、これまでのブラウザでの検索履歴やSNSへの投稿内容、現在フォローしているアカウントといったユーザー独自のデータでフィルタリングした上で表示されるものです。すなわち、住宅・不動産業界のアカウントが表示されるユーザーは必然的に物件情報に対するインサイトを抱えていることになるため、広告出稿による成果も得やすくなるでしょう。住宅・不動産業界に限ったことではありませんが、SNSの広告出稿によるユーザーのインサイトの刺激は非常に効果的ですのでSNSマーケティングを行う際には忘れずに利用したい機能です。

【メリット】消費者とのコミュニケーションが容易に

個人差はあるものの、一般的に新しい不動産を探しやすいと言われている年代は大学進学を控えている10代、就職や転勤あるいは結婚によって新居を探す20代~30代、住宅の購入を検討している20代~40代が多いと言われています。もちろん50代以上が住み替えのために新しく物件を探すこともありますが、基本的には不動産を探している層とSNSの主な利用者層の年齢層は合致するでしょう。すなわち、SNSマーケティングを行うことによってターゲット層に対してクリティカルなアプローチをすることが容易になるのです。

あまりSNSを利用しない年齢層へのアプローチは今までのように店頭での資料配布やホームページでの情報公開をすることでフォローしつつ、SNSを積極的に利用する世代に関しては今までよりも密なコミュニケーションをとることで他社よりも早く顧客を獲得することも可能になります。SNSに物件の情報を公開することによって、わざわざ企業のホームページにアクセスをして資料請求をするほどの熱意はない顧客のインサイトを刺激し、早期に自社を選択肢の一つとしてアピールすることも可能になるでしょう。

企業のホームページを開いてメールフォームから連絡をして資料を請求するということのハードルは、消費者にとっては非常に高くなってしまいがちです。その点、SNSであればそうした煩雑な手続きを簡略化できることも大きなメリットだと考えられています。

【メリット】位置情報検索の活用も可能

また、SNSマーケティングを行う際に主にInstagramを活用する企業であれば位置情報検索の恩恵を受けることもできるでしょう。どのSNSでも位置情報の検索機能は大抵実装されていますが、Instagramの場合は精度が高いため利用者が多いという特徴があります。

普段から物件の情報を発信する投稿に位置情報を付与しておくことによって、その地域で物件を探しているユーザーに対してダイレクトに訴求力を発揮できるようになります。考えようによっては、世界中のユーザーに対して無差別に情報を発信するよりも効率的に顧客を獲得することも可能でしょう。位置情報を付与して投稿する手法はイベントや飲食店の集客の際にも積極的に行われている手法です。すなわち、それほど効果の期待できる手法であるので、住宅・不動産業界もSNSマーケティングを行う際には積極的に取り入れていきましょう。

【デメリット】情報更新の手間の増加

SNSマーケティングを導入して集客をすることはメリットばかりではありません。SNSマーケティングを始めたことによって、今までは考えなくても良かったデメリットのケアをしなければならなくなるケースも存在しています。最も大きなデメリットとしては、情報更新の手間が増えてしまうということでしょう。

今までのようにホームページ上でのみ情報を掲載している場合は「〇年撮影」などの文字を入れておけば少し古い写真を掲載していてもそれほど問題はありませんでした。しかし、SNSとなると消費者も最新の情報が掲載されていることを期待します。すなわちホームページでなら問題なく使える昨年の写真を持っている状態であっても、経年劣化がないことを証明するために現地の外観などを新しく撮影し直さなければならないこともあります。

また、掲載する写真の更新に手間がかかるだけではなくアカウントの管理自体のコストも増えてしまうでしょう。ホームページであれば月に一度の更新で問題がなかったとしても、SNSアカウントの場合は少なくとも数日に一度はなんらかの情報を発信しなければ放置されているアカウントだと認識されてしまう恐れがあります。そうなるとアカウントの管理もできないだらしのない企業としてマイナスイメージを抱かれる恐れもあるため、物件情報や物件探しに役立つ情報を定期的に投稿しなければなりません。これはホームページの管理とは大きく違うSNSアカウントを所持したことによる特有のデメリットだと考えられます。

【デメリット】継続的なフォロワーの獲得が難しい

SNSマーケティングを成功させるためには、アカウントからの情報発信を通して企業の熱狂的なファンとなってくれる顧客を獲得することが重要です。しかしながら、住宅・不動産業界は残念ながら継続的なフォロワーを獲得するのが非常に難しい業界であると言わざるを得ません。

自分が消費者の立場であることを想像すると分かりやすくなりますが、賃貸物件を探している時に数ヶ月に一度といったペースで物件を変えることはめったにないでしょう。最初から数ヶ月で退去することが分かっているのであればマンスリーマンションなどを借りる人の方が多くなるため、頻繁に物件の情報を収集することはまずありません。もちろん、物件の間取りなどを見ること自体が好きな人は少なくないので、そうした人たちは継続的なフォロワーになってくれやすいでしょう。しかし、そうした人たちはフォロワーにはなってくれても単に物件情報を見ることで満足するため顧客となってくれることはまずありません。賃貸物件を中心に取り扱っている企業は特に、顧客となりうる可能性を秘めた継続的なフォロワーの獲得に苦戦するでしょう。

しかし一方で、ハウスメーカーなど新築物件の取り扱いがある企業の場合は継続的なフォロワーの獲得も不可能ではありません。新築物件の購入に関しては数年単位といった長期スパンで選ぶ人も珍しくはありませんし、購入後もハウスメーカーが提供しているハウスクリーニングなどの各種サービスを利用したり、あるいはリフォームのために早期から情報収集をする人もいるでしょう。そうした顧客を継続的なフォロワーにすることにより、単に物件を売るだけではなくメンテナンスの際にも顧客となってもらえる可能性が高まります。一般的には継続的なフォロワーの獲得が難しい業界ですが、決してチャンスはないわけではないので諦めてはいけません。

【デメリット】SNSごとに消費者の需要が異なる

他の業界でもSNSごとに消費者が求めているものは異なりますが、それでも「Instagramなら綺麗な写真を求めている消費者が多い」や「写真の形は正方形が好まれる」、「Twitterは画像よりも文字の方が訴求力が高い場合もある」のようにSNSの性質に準じているため比較的検討をつけやすいものでした。しかしながら、住宅・不動産業界の場合はそういった他の業界とは違い明確にSNSごとに利用目的が違う消費者が多いと言われています。

すなわち、どんなに優れている有益な情報であっても、消費者の需要と合致しないSNSで発信してしまうとそもそもの情報の受け取り手に届かず無駄になってしまうリスクが非常に高いのです。住宅・不動産業界がSNSマーケティングを行う際には単に有益な情報を発信して広告出稿すれば良いだけではありません。SNSごとに消費者がどのような目的で利用しているかをしっかり把握し、過不足なく情報を発信していく必要があるのです。

住宅・不動産業界におけるSNSごとの消費者の需要

前述した通り、住宅・不動産業界がSNSマーケティングを活用するためには消費者の需要に合わせたSNSの使い分けが必要になってきます。消費者が住宅・不動産業界のSNSに期待する需要はSNS自体の特性と合っていないことも多いため、需要を分析しないままSNSの使用を始めてしまうと単なる時間の無駄遣いになってしまうことも少なくはありません。ここでは、そのような失敗を避けるためにSNSごとにどのような消費者の需要があるのか特性を把握していきましょう。

Instagram

SNSマーケティングに利用するSNSというと、最初にInstagramを連想する人も多いのではないでしょうか。実際、Instagramというとインフルエンサーマーケティングも活発に行われていますし、さらに各種SNSの中でも特に位置情報検索の精度が高いため住宅・不動産業界との親和性が高いと考える人も少なくはありません。しかしながら、そんなイメージとは裏腹に実はInstagramは新規顧客の獲得には向かないと言われています。

そもそもInstagramを利用しているユーザーの大半は綺麗な写真を見ることが好きで始めているため、生活感の溢れる内容はInstagramに持ち込みたくないと考えている人も少なくはありません。そのため、実際に住む物件を探すためにInstagramを使うよりは、いつか購入したい新築物件の情報を集めたり素敵なリフォーム情報を集めたり、あるいは自分の予算では手が出ないような豪邸の写真を見ることを好む人の方が多いでしょう。すなわち、Instagramは集客よりもむしろカタログとして使うことで最も効果を発揮するのです。

そのため企業としてもInstagramを活用する際には、賃貸物件よりもおしゃれな新築物件を中心に掲載する方が消費者の需要を掴むことができます。実際に住宅の購入を検討している顧客のために見やすいカタログを提供するという意識で、位置情報を添付しながら情報を発信していく使い方がおすすめです。

YouTube

大食い動画などYouTuberが面白い動画を配信することが多いイメージを持つYouTubeですが、実は住宅・不動産業界のSNSマーケティングにおいては非常に親和性が高いSNSだと言われています。YouTubeは当然ながら動画で物件を案内できるため訴求力が高いSNSになります。新型コロナウイルスの影響によって実際の内覧が難しい人でも、YouTubeを使えば内覧のように物件を確認することができます。

また、YouTubeで発信できるのは現地に赴いた物件の情報だけではありません。賃貸・購入を問わずに物件を探している消費者から多く寄せられる簡単な質問への回答や物件を選ぶ際のポイントなど、コラムを配信するような用途で動画を作成し投稿することもできるでしょう。こうした動画の場合は現地に行く必要がなく社内で撮影することが可能なため、コストパフォーマンスも高まります。

実際、YouTubeではホームページに掲載されているQ&Aのようなコンテンツの人気が徐々に高まりつつあると言われています。物件を探している人が事前に知りたがること、あるいは住宅にずっと住んでいる人が知りたいような掃除の情報やリフォームの見積もりの取り方など、多くの人がほしがる情報を定期的に発信することでチャンネル登録者数も増えていくでしょう。

Facebook

Facebookの特徴は、他のSNSと違う圧倒的に匿名性が低いことにあります。実際、利用している人の大半が本名で利用しているSNSですし、自分の本名や顔写真や家族構成だけではなく住んでいる場所や出身校、勤めている会社名などの情報を公開している人も少なくはありません。すなわち、Facebookを見ればその人が家に割ける予算のおおよその検討をつけることも可能なのです。

そういった匿名性の低いSNSのため、Facebookはクリティカルな情報発信が可能です。SNSマーケティングを行う上でも、Facebookを活用することでターゲット層に対してアプローチしやすくなるというデータもあります。しかしながら、住居に関しては金銭的な問題がセンシティブなためFacebook上で情報収集をしたがらないという人も少なくはありません。広告出稿をすることにより情報提供はできるものの、それに対してコメントなどで反応してくれるユーザーはほとんどいないと覚悟しておいた方が良いでしょう。

そのため、Facebookを利用したSNSマーケティングを行う際には、Instagramと同様にカタログとしての利用がおすすめです。消費者の興味を惹けるような物件を紹介した投稿を広告出稿に登録し、そこからその物件のホームページあるいはハウスメーカーのホームページに遷移することで消費者からのアクションを待つような使い方をするのが効率的な使い方となります。

Twitter

最後に、厳密にはSNSではないもののSNSマーケティングに活用されることが多いTwitterに関しても紹介しておきます。SNSマーケティングを利用するメリットとして拡散力が高いことを紹介しましたが、SNSの中でも最も拡散力が高いのはTwitterです。広告出稿をすることによって多くのフォロワーを獲得して数十万人に情報が拡散されることもあるでしょう。

しかし、残念ながらフォロワーの流動性が高いため定期的に情報発信をすることはそれほど簡単ではありません。SNSキャンペーンを頻繁に行えるような予算を用意しておかないと、あまりフォロワー数が増えないこともあるでしょう。そのため、TwitterをSNSマーケティングに活用する際には、SNSキャンペーンを行ったり、あるいは広告出稿に割く予算を増やしてフォロワー数を増やすことが先決です。Twitter上でちょっとしたコラムを配信してフォロワーの興味を集めつつ、YouTubeへの遷移を狙うような導入としての使い方が最も適していると考えられます。

住宅・不動産業界のSNS活用事例7選

同じSNSマーケティングを行う際でも、他の業界とは少し異なるテクニックを要するのが住宅・不動産業界の特徴です。では、実際に住宅・不動産業界でSNSを活用している事例としてはどのような事例があるのでしょうか。ここではSNSマーケティングを行っている代表的な7つの事例を紹介していきます。

【Instagram】SUUMO

 

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SUUMOは住宅購入を検討している人たちをターゲットに据え、定期的に「住みたい街ランキング」など購入検討中の人が求めている情報を送料無料で送付するキャンペーンを行っています。これは単に雑誌を送付するだけではなく、取り寄せた人たちをターゲット層として据えて新たなアプローチを仕掛けるための前段階の施策だと考えられています。実際、雑誌を取り寄せた人たちは多かれ少なかれ住み替えを検討している人が多いため、集客に繋げることもできるでしょう。

 

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さらに、SUUMOは実際に住居を探す際に役立つ情報を発信するだけではなく、CMなどで人気が高いキャラクターをInstagramにも登場させ、お正月やひな祭りなどイベントに絡めた可愛らしい写真を投稿することによってフォロワーの獲得と維持にも尽力しています。こうした親しみやすさを重視した投稿は契約件数に直接関わることはないものの、消費者からのエンゲージメントを高める上では重要な投稿となるでしょう。直接的なマーケティングに固執することなく、InstagramというSNSの特性を活かしてSUUMO自体に興味を抱いている消費者を見つけるためにも、このような投稿は有効だと考えられています。

【Instagram】積水ハウス

 

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積水ハウスは、普段からリフォーム後の住宅の様子を積極的にInstagramに掲載することにより消費者のインサイトを刺激しています。さらに2020年は新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増えたことを利用し、4月29日~5月31日の一ヶ月間にオーナーを限定とした写真投稿コンテストを開催しました。公式アカウントをフォローし住宅の写真を撮影後、「#おうちで過ごそう」と「#積水ハウスファミリー」のハッシュタグをつけて投稿することにより、オリンパスのミラーレス一眼カメラが当たるといった豪華なキャンペーン内容です。

このように豪華な景品を用意するキャンペーンを実施することによりキャンペーンの参加者が増え、必然的に積水ハウスの知名度も高まるでしょう。さらに積水ハウスのオーナーが自身のInstagramにハッシュタグをつけた写真を投稿することにより、そのオーナーのフォロワーへの宣伝効果も高めることができたと言われています。

【Instagram】ライフルホームズ

 

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ライフルホームズは、まさに「消費者が住宅・不動産業界のInstagramに期待するのはカタログとしての機能」という特性を活かしたアカウントの運用をしています。ライフルホームズのアカウントでは一般的な需要がある住宅だけではなく、簡単に手出しができないような豪邸の紹介も頻繁に行っています。こうしたターゲット層が限られる投稿は無駄だと思われがちですが、住宅・不動産業界の場合はInstagramの主な利用者である女性は住居の外観や間取りを見ることが好きな人が多いため、フォロワー獲得に非常に効果的な施策となっています。

実際、注文住宅をデザインする際や新居を購入する際には女性の意見が優先されることも多いため、ターゲット層と一致していると言えるでしょう。インパクトを重視した投稿をすることで他の企業との差別化にも成功している一例です。

【Instagram】長谷工

 

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長谷工も、独特なInstagramの使い方をしている企業です。長谷工の場合は、カタログのような写真の投稿や情報発信にアカウントを使うのではなく、自社の社会貢献に模様を発信するためにアカウントを運用しています。

既に紹介した通り、不動産・住宅業界は一過性のフォロワーが多く流動的になりがちです。そのため新規顧客を獲得するためにはSNSを利用してダイレクトに獲得するのではなく、企業のブランドイメージをアップさせることに注力することも重要です。特に、長谷工のように新築物件を売ることが多いメーカーの場合はリフォームなども含めた継続的な顧客になる可能性もあるため、ブランドイメージのアップは非常に重要だと言えるでしょう。

【YouTube】大和ハウス


大和ハウスはテレビのCMを公式のYouTubeチャンネルで放送しています。これは一見無駄な活用のように思えるかもしれませんが、現代は消費者の行動様式が変化し昔ほど決まった時間にテレビを見ることがなくなりました。テレビを見る場合でも気になる番組のみを録画してCMを飛ばしながら見る人が多いと言われています。そのため、CMに関してもネットで見たり話題になっているものだけを検索して見るという人も少なくはありません。

すなわち、話題性を集めるCMを作ることができればSNSを中心にネットで話題になるので、今までよりも幅広い範囲の人たちに訴求力を発揮することができるのです。大和ハウスのCMは台詞回しが独特で注目を集めることも多いので、こういった掲載方法で十分に効果は得られるでしょう。

さらに大和ハウスは公式チャンネルでCMだけではなく事業の紹介やスタッフの紹介も行っています。このように親しみやすい企業であることをアピールすることにより、長谷工の社会貢献活動のPRと同じようにブランドイメージを向上させることも期待できます。また、実際に大和ハウスが手がけた家に住む消費者の様子を紹介する動画も流すことで、消費者に建築後の家を具体的にイメージさせ親近感を抱かせることにも成功しています。

【YouTube】一条工務店


一条工務店はYouTubeで家づくりについて消費者の好奇心を満たせるような動画を配信しています。消費者が聞きたくても質問しづらい点、あるいは好奇心で気になりはするものの実際に家を買う際に決め手になるほどではない些細な疑問への回答を紹介することにより、消費者から興味を集める動画を作成しています。さらに、その動画も長々と紹介するわけではなく5分という短時間で確認できるように工夫されているので忙しい人でも簡単に確認できるというメリットもあります。

最近は、クイズ番組で取り上げられることが多い影響から工場見学の人気が高まっています。消費者にとって身近な存在である家作りの様子を詳しく見せる動画を配信することで、元々住宅や不動産に興味があって検討している消費者以外にも訴求力を発揮しています。

さらに一条工務店は動画のキャプションでInstagram・Facebook・LINEというその他のSNSの存在もアピールしています。このように複数のSNSを持っていることをアピールすることによって、利用者がそれぞれの目的や普段使っているSNSに合わせた情報収集ができるため、こちらも利便性を高めるためには有効な手段だと考えられます。

【Twitter】アパマンショップ


アパマンショップは単身者向けの賃貸物件も多く取り扱っている不動産会社ですが、実はTwitterではあまり物件の紹介はしていません。アパマンショップのTwitterは先ほど紹介したSUUMOのInstagramのように、公式キャラクターの様子を紹介する広告のような役割を担っています。これは消費者からのエンゲージメントを高めて知名度をアップさせるために非常に大きな役割を果たしています。


公式キャラクターの様子の紹介など可愛らしい内容が目立つアパマンショップのTwitterですが、たまに支払いを行う際のお得な情報をコラムとして発信したり、先ほど紹介した積水ハウスの事例と同じようにTwitter上でSNSキャンペーンを行ったりしています。アパマンショップが開催するSNSキャンペーンは、他の多くの業界でも行われているように公式アカウントのフォローと該当する投稿のリツイートが条件になっているため拡散力も非常に高くなることが予想されます。フォロワーを増やす際に非常に有効な手段であると言えるでしょう。

住宅・不動産業界のSNSマーケティングは「分かりやすさ」を意識しよう!

住宅・不動産業界がSNSマーケティングを行う際には、消費者が求めているものを分かりやすく発信することが非常に大切になってきます。SNSごとの消費者の需要を分析し、それに即したものを分かりやすく発信することで顧客の獲得を狙っていきましょう。

また、SUUMOのマスコットキャラクターやアパマンショップのように知名度が高く親しみやすいキャラクターを持っている企業はそうしたキャラクターを活用することによってSNSマーケティングを盛り上げることができますが、そういったキャラクターを持たない企業の場合は企業アカウント単独での盛り上げには限界が訪れてしまいます。

せっかく作ったアカウントを最大限活用するためにも、SNSマーケティングの際にはインフルエンサーを起用するのも良いのではないでしょうか。インフルエンサーを起用することにより、SNSキャンペーンを行う際にも従来より多くの消費者の参加を促しアカウントの存在を周知させることが可能になります。SNSマーケティングをさらに盛り上げたいのであれば、ぜひトリドリマーケティングにご相談いただき、インフルエンサーの起用も検討してみてください。

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