「ブランドコンセプトを大事にしたい」新しいマスクを生み出した『笏本縫製・SHAKUNONE』が考えるインフルエンサーマーケティングの魅力

【カテゴリー:認知度上げたい】

WEBやSNSの利用が一般的になった昨今、インターネットを通して企業や商品の情報を入手する人も多いのではないでしょうか?

特に、ブランド認知を広めるうえでうまく活用したいのが、インフルエンサーマーケティング。ECショップでの販売をメインに行っている『笏本縫製』は、インフルエンサーマーケティング運用で徐々に売り上げを伸ばしています。

機能性重視のスポーツマスク誕生

――マスク販売にいたったきっかけを教えてください。

弊社はもともと、下請けの生産としてネクタイの販売を中心に行う企業でした。以降、「SHAKUNONE(笏の音)」というオリジナルブランドを立ち上げたり、クラウドファンディングで注目を浴びたりしてはいましたが、やはり下請け依存の会社ではありましたね。

それが「マスクを作ろう」という動きになったのは、新型コロナウイルスの影響です。マスクの買い占めが問題になったのを受けて、そういえば、自分たちにも縫製の技術はあるんだから従業員たちの分だけでも作ってみよう、と。

平面に見えるかもしれませんが、マスクって実は立体構造なんですよ。ネクタイと同じ。その点では、弊社が培ってきた知識がマスク製作に生かせたのかもしれません。

きっかけはそんなところ。その後、ECショップで販売したところ、ありがたいことに、話題に挙げていただくことが多くなりました。

 

――「SHAKUNONE」のマスクは機能性に優れていますが、最初から「スポーツマスク」の開発を考えていたのでしょうか?

地域の方々のご要望あってのものですね。

マスク開発に乗り出した当初は、一般的なマスクを生産していました。いつマスクが不足するともわからない状況だったこともあり、少しでも長く使い続けられるものをと、ゴム部分の取り換えを可能にするなどの工夫はしていましたが。

そんな中で、運動をされるお客様から「もっと息がしやすい立体的なマスクが欲しい」とのご要望があったんです。

それで、何度も試行錯誤を繰り返しながら、今の形(スポーツマスク)にたどり着きました。

 

――今後の目標や展望について、どう考えていますか?

できるだけたくさんの方に、弊社のことを知ってもらいたいと思っています。新しい取り組みやインフルエンサーマーケティングの運用含め、今はトライ・アンド・エラーを繰り返しながら、いろいろと模索している最中です。

あとは、高い年齢層の方たちにどうやったらリーチできるのか、というのが課題のひとつでもあります。ECショップの拡大を目指す今、なかなか難しいところですね。

ブランドイメージに沿ったインフルエンサーの採用

――インフルエンサーマーケティング運用前は、どのような悩みを抱えていましたか?

発信力が低いことです。

そもそも弊社は2020年7月までまったく広告に力を入れておらず、それまでの顧客といえば自らHPやECショップを探して注文してくれた方々のみ。

そこで発信力の向上を考えて、LP広告はもちろん、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSを活用した、インフルエンサーマーケティングに取り組みはじめました。

 

――実際に運用してみて、いかがでしたか? 効果などをお聞かせください。

SNSで「スポーツマスク」と検索すると、代表的な有名スポーツブランドに並んで弊社製品が出てくるんですね。爆発的に売り上げが伸びているわけではないものの、一般消費者の間で少しずつ認知が広まっている証拠だと思っています。

 

――キャンペーンを作成する際に、どのような工夫をしましたか?

まずはやはり、商品の魅力が伝わるような綺麗な写真づくり。自分たちで作るといっても、ただ手持ちの写真をくっつけただけの素材では意味がありません。

そこはモデルさんたちを採用するなどして、商品の良さを生かせる写真に仕上げました。

また、応募してくださったインフルエンサーの方に商品を送付する際には、弊社の思いが伝わるよう、A4ページ一枚分ほどの手紙を同封していましたね。

 

――インフルエンサー採用時に重視する点など、ありましたらお聞かせください。

商品をPRする以上、フォロワー数を重視するのはもちろんですが、過去の投稿内容も見させていただきました。例えば、PR投稿ばかりになっていないか。例えば、投稿画像にコメントが付いているか。例えば、投稿画像のジャンルが弊社の方針に合っているか。

フォロワー数がいくら多くても、それだけでは採用につなげられません。

たしかに、30万人のフォロワーがいれば、30万人に知ってもらうチャンスにはなるかもしれない。でも、過去の投稿内容があまりに弊社のイメージとかけ離れていると、「ブランディングとしてどうなの?」と。

 

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▲『笏本縫製』の公式Instagramでは、ブランドの世界観にあったインフルエンサーを採用することでユーザー層にマッチした投稿が集まっている

結果として、ランニングやゴルフ、ヨガなど、スポーツをされている方からの応募が多数ありましたね。

もちろん、スポーツ以外のさまざまなシーンで活躍するマスクなので、普段使いにおすすめしてくださった方もいました。

 

――なるほど。マスクに関するそういった投稿内容を見て、どんなことを感じましたか?

対応も良かったですし、投稿内容のレベルも高いというのが第一印象。写真や文章などについて、「これは商品イメージと違うから投稿し直してほしい」というような修正依頼は一度もしていません。

厳しい審査基準を設けていたわけではないものの、これはすごいことです。

「良い商品だからPRしたい」という気持ち

――インフルエンサーマーケティングを運用するうえでのトラブルや悩み、不安点はありますか?

一度だけ、商品を送ったのにもかかわらず投稿していただけなかったことがあります。

こちらから理由を尋ねてみると、どうやらそのインフルエンサーの方の肌には合わなかったようです。

もう少し早めに伝えていただければなお良かったのかなとは思いますが、それにしても、合う合わない、好き嫌いは人それぞれ。実際に使用したうえで「投稿しない」という判断になったのであれば、仕方のないことです。

むしろ、ただ依頼だからというだけで商品をPRするのでなく、自分たちの意思で良い商品をアピールしてくださっているインフルエンサーがいることを知れたのは、ありがたいことだと思っています。

 

――最後に、縫製業界でインフルエンサーマーケティングを検討している方に向けてメッセージをお願いします。

単に商品をPRするだけでなく、その裏に隠された生産者の思いや熱意、メッセージなども一緒に届けたいのであれば、インスタグラムがおすすめです。

以前、キャンペーンで他のSNSを利用したことがあったんですが、応募が殺到するわりに、いわゆる「実態のない架空のアカウント」というものが多くて。その点、インスタグラムは「人が見える」ので、「思いと人を結ぶ」というブランドコンセプトを掲げる弊社の体質には合っていたんでしょう。

なにを中心に伝えたいのか。それを考えて、インフルエンサーマーケティングを運用するのが一番です。

 

笏本縫製
■HP:https://shop.shakunone.com/
■Instagram:https://www.instagram.com/shakunone_ties_brand/tagged/

取材:古谷優衣