香港におけるインフルエンサーマーケティングの特徴と事例10選

多彩な活躍をする香港のインフルエンサーは注目の的

日本と距離的に近い場所に位置する香港では、日本と同じようにインフルエンサーマーケティングが活発に行われています。しかしながら、インフルエンサーの活動方針は日本と微妙な違いがあるため、香港で人気のインフルエンサーを日本企業が起用したり、あるいは日本企業が香港市場への進出を検討したりする場合には、香港独自の市場傾向を把握しておかなければなりません。多方面から注目を集める香港のインフルエンサーについて学んでいきましょう。

香港と日本の市場比較

インフルエンサーマーケティングがどのように行われているかを知る前に、まずは香港の市場の基本的な特徴を抑えておいた方が良いでしょう。観光客が多い香港でも特に東アジアからの観光客が多い香港はどのような市場を持っているのでしょうか。日本の市場と比較しながら、特徴を解説していきます。

人口と言語

香港の人口は約750万人と、それほど多いわけではありません。インフルエンサーマーケティングを仕掛けたとしても、劇的に大きな売上額を記録できるわけではないことを覚えておいた方が良いでしょう。また、人口の中でも特に労働のための移住者が多く、中国・フィリピン・インドネシア・イギリスからの移民が多いと言われています。また、現地に住む日本人は15,000人ほどいるので、人口の割合を見ると比較的多いことが分かります。こうした人口に対する人種構成も、市場進出の際には頭に入れておくのがおすすめです。

現在、香港の公用語は中国語とされていますが、実際には広東省の付近で使われることが多い広東語を話す人の方が多く存在しています。さらには、中国語や広東語だけではなく1843年~1974年までイギリスによる統治を受けていたこともあり英語を理解する人も少なくはありません。日本人よりも英語力が高い人が多いので、インフルエンサーマーケティングを行う際には英語を活用することができるでしょう。

さらに、香港は現在「自由貿易地域」に設定されています。自由貿易地域とは関税や輸入数量の制限などが撤廃された地域のため、他の地域よりも貿易がしやすく多数の人が集まりやすい地域だとされています。そのため香港にも多くの人が集まるため必然的に商売のために英語を覚える人が増えます。こういった背景もあるため、香港内でインフルエンサーマーケティングを行う際には中国語や広東語だけではなく英語も活用することで香港内に居住するイギリス人の移民などもターゲットに含むことができることは間違いありません。

日本との関係

統治の問題もあり治安が悪いイメージを香港に対して抱いている人も少なくはないかもしれません。しかしながら、日本と香港という視点で見ると、決して関係は悪くないと言われています。事実、香港からは全人口の1/3に迫る約230万人が毎年観光のために訪日しているというデータもあります。2020年は新型コロナウイルス流行の影響で大幅に減少したものの、それでも日本への関心は決して低くないことが分かるでしょう。

特に日本食に対する関心は高く、香港では日本食の店が多く存在しています。在留日本人をターゲットとした日本食ではなく、地元住民をターゲットにした寿司・ラーメン・居酒屋といった店舗が多いことからも、香港の人々が日本食に対して強い興味を抱いていることが分かるでしょう。そうした飲食店だけではなく、日本で販売されている駄菓子なども香港ではよく食べられていることが知られています。

インターネット・SNS利用状況

人口は約750万人と、それほど多くないのが香港です。しかしながら、インターネットの利用状況は90%にのぼり、日本の約95%とそれほど遜色がないことが分かります。しかしながら、日本のインターネット利用者の割合を細かく見るとスマホを利用してSNSをチェックしている人が65%、PCを利用している人が80%であるのに対し、香港はスマホを利用している人が85%、PCの利用が60%と内訳が全く逆であることが分かります。すなわち、インフルエンサーマーケティングを行う際には、スマホ利用が前提であることを意識し画像や動画のサイズや向き、文字の大きさといったところに留意しなければなりません。

インフルエンサーマーケティングに限らず海外の市場に進出する際に言葉の壁があるのは当然ですが、香港の場合はそれほど大きくない市場に対し画像や動画の構成なども考慮しなければなりません。そうすると、香港へのインフルエンサーマーケティングを躊躇する企業もいるでしょう。しかしながら、香港は英語が通じるだけではなくインターネットの利用率だけではなくSNSの利用率も高く、さらにインターネット利用者である90%のうち、95%は毎日接続しているという状況のため、インフルエンサーマーケティングを受け入れる土壌は既に形成されています。人口という観点からみるとそれほど大きな市場ではないことは確かですが、躊躇するほどの理由とはならないことが分かります。

人気のあるSNS

SNSも積極的に活用されている香港ですが、人気のあるSNSの上位は上から順にFacebook、WhatsApp、Instagramになっているとされています。この3つのSNSについて、それぞれどのように利用されているのかもう少し詳しくて見ていきましょう。

まず、香港で最も多く使われているFacebookですが、インターネットを利用している人の中でも85%が利用していると言われているため非常に人気の高いSNSであることが分かります。実際、香港企業においてはインフルエンサーマーケティングに活用している企業も少なくはありません。自分で投稿するだけではなく色々な人の投稿が表示され、さらに匿名性が低いことにより情報の信頼度が高くなるためプロモーション活動を行うと非常に高い効果を発揮するでしょう。しかしながら、Facebook自体の仕様として企業やインフルエンサーの投稿は個人の投稿と比べて表示されづらくなっています。もちろん広告出稿などを行うことは可能ですが、インフルエンサーマーケティングの中心となるSNSとして利用してベネフィットを得るためには工夫が必要となってくるでしょう。

次にWhatsAppですが、こちらは日本ではあまり知られていないSNSだと言われています。WhatsAppは日本におけるLINEや韓国におけるカカオトークのように使われるメッセンジャーアプリです。LINEのようなタイムラインの機能はないものの、Skypeのように相手がオンラインかオフラインかを確認できる機能が実装されているためスピーディにメッセージのやり取りを行いたい時に非常に役立ちます。WhatsAppにもLINEのように広告出稿はできるためインフルエンサーマーケティングに活用することはできないわけではありませんが、根底にあるユーザー意識がメッセージ交換を重視しているため、それほど効果が出ないとされています。よほどの特別な事情がある場合を除き、WhatsAppを活用してインフルエンサーマーケティングを行うことは避けた方が無難です。

最後のInstagramですが、こちらは日本でも実際に使われているようにインフルエンサーマーケティングに非常に活用しやすいSNSです。香港でもSNSユーザーの半数以上の約57%が利用していて、これは日本のInstagram利用率がSNSユーザーの約35%に留まることを考えると非常に高い割合であることが分かります。既にご存知の方も多いとは思いますが、Instagramには画像や動画を投稿するだけではなくリポストで他のユーザーに投稿を表示させる機能が実装されていたり、あるいは熱心な顧客に対してはInstagramストーリーズの機能を使いプレミア感を高めた動画を配信できたりするなどインフルエンサーマーケティングとの親和性が非常に高いSNSとしても知られています。多くの香港企業が注目していることもあり、今後ますますInstagramのインフルエンサーマーケティングへの活用は増えていくと考えられています。香港市場に進出する際には、Instagramを活用していくことがおすすめです。

ちなみに、厳密にはSNSではありませんが日本ではインフルエンサーマーケティングの際にInstagramと同じくらいTwitterも活用されています。拡散力も高くインフルエンサーマーケティングで重要視されることも多いTwitterですが、日本ではSNSユーザーの約50%が利用しているのに対し、香港の利用割合は約25%程度にとどまります。新規ユーザーもそれほど増えていないことから、香港におけるインフルエンサーマーケティングにTwitterを使うことはそれほど現実的ではありません。

香港におけるインフルエンサーマーケティングの特徴

香港の市場の特徴や使われている言語、SNSの利用状況といった基本的な情報を抑えた後は、実際に香港におけるインフルエンサーマーケティングがどのような特徴を持っているのか見ていきましょう。ここでは、香港のインフルエンサーマーケティングを知る際に特に重視したい三つの特徴を紹介していきます。

KOLの活躍が目立つ

香港のインフルエンサーマーケティングの特徴として、特にKOLの活躍が目立つことを覚えておくと良いでしょう。KOLとは「Key Opinion Leader」の略で、元々は強い影響力を持つ人物を示す医療業界の専門用語でした。しかし現在ではビジネスシーンで使われることも多く、「専門的な知識を持ち強い影響力を持つ人物」を意味する言葉となっています。インフルエンサーマーケティングにおいては「単に自分の好きな商品を紹介するインフルエンサー」とは違い「特定の分野の専門知識を持ち、特定のジャンルの商品を紹介するインフルエンサー」と位置づけられている言葉です。

実際、インフルエンサーマーケティングにおけるKOLは、専門家と同レベルの知識を持っているケースも少なくはありません。たとえばコスメの紹介をする時には使いやすさや色合いといった分かりやすい部分だけではなく、含まれている成分の肌への影響や類似品との違いについて専門的な解説をするインフルエンサーだと認識すると分かりやすくなるでしょう。こうしたKOLと呼ばれるインフルエンサーは活動範囲が狭くなりがちで特定のジャンルに興味のあるフォロワーしか抱えていないケースも少なくはありませんが、そのジャンルでは非常に信頼度が高く購買意欲を促進させる際に大きな影響力を発揮することで知られています。

こういった背景を考えると、香港でインフルエンサーマーケティングを行う際には市場のセグメント化が日本以上に重要であることが分かるでしょう。香港だけではなく中国や台湾でもKOLの活躍は目立つため、そうした国へのインフルエンサーマーケティングを行う際にも市場をしっかりセグメント化して適した専門性を持つインフルエンサーを起用しなければなりません。

マイクロインフルエンサーの重要度が高い

一般的に、インフルエンサーマーケティングというとフォロワー数が多いインフルエンサーに企業の商品やブランドをPRしてもらうことによって知名度をアップさせ、爆発的な需要を生み出すマーケティング戦略だと思われがちです。実際、フォロワー数が多ければ多いほどインフルエンサーの訴求力は高くなると言われていて、依頼する際の依頼料も高くなるなど企業からの注目度も高まりがちです。

香港においてもそのようなフォロワー数の多いインフルエンサーは当然ながら注目されますが、実はそうしたインフルエンサーだけではなくマイクロインフルエンサーも重要視されています。マイクロインフルエンサーはインフルエンサーの中でも比較的フォロワー数が少ないインフルエンサーのことをいい、厳密に数字で定義されているわけではありませんが一般的にはフォロワー数が10,000人~100,000人だとマイクロインフルエンサーと認識されることが多いようです。

香港では、このようなマイクロインフルエンサーの重要度が日本やその他のインフルエンサーマーケティングが盛んな国と比べて高いと言われています。すなわち、多くの人に周知してその中から顧客を探すというよりは、既に精度の高い市場のセグメント化によってターゲットとなっている顧客に対してクリティカルなアプローチをすることで、アプローチの成功率を高めるマーケティング戦略が好まれているのです。企業にとっては、事前の下調べが重要になってくるため絶対に覚えておかなければならない市場の特徴だと考えられています。

また、こうしたマイクロインフルエンサーが重宝される背景から、香港の若者の中では「自分もインフルエンサーとして活動したい」と考える人が多くなってきています。すなわち、今後もどんどん香港ではインフルエンサーが増え、それに伴いインフルエンサーマーケティングも大幅に発展していくことが見込まれているのです。

海外のインフルエンサー人気も高い

一般的に、どこの国においてもインフルエンサーは自国のインフルエンサーが最も人気を集めます。言葉の壁がなかったり投稿時間が自分の生活リズムに合っていることが理由の一つで、香港においてもそれは変わりません。しかしながら、香港は他の国に比べると海外のインフルエンサーも認知度が高く支持されやすいといった特徴を持っています。実際、香港在住のインフルエンサーだけではなく日本在住のインフルエンサーが注目を集めている事例もあります。

これは、香港が自由貿易地域であるため多くの国との交流があり、さらに中国語や広東語に限らず英語が堪能であるということも影響していると言われています。すなわち日本の企業であっても普段から英語を使って投稿していれば香港の人々に対して知名度を高めることができますし、さらに日本人のインフルエンサーも英語を活用することによって香港でも日本と遜色なく活動することが可能なのです。

香港で活躍中のインフルエンサーと活動内容10選

多くのフォロワーを持つインフルエンサーだけではなく、マイクロインフルエンサーでも活躍しやすい土壌が形成されているのが香港におけるインフルエンサーマーケティングの特徴です。さらにKOLと呼ばれる専門知識を持つインフルエンサーが活動しているなど、日本のインフルエンサーマーケティングとは少々違いがあります。では、実際にそんな香港ではどのようなインフルエンサーが活動しているのでしょうか。香港で活躍しているインフルエンサー10名と、その活動内容を紹介していきます。

阿貝(Pui)


阿貝(Pui)さんは親日家のインフルエンサーとして知られていて、日本に旅行する際に役立つ情報をYouTubeやInstagramで積極的に発信しているインフルエンサーです。先ほど香港からの来日数は多いことを説明しましたが、そうした来日観光客の中には阿貝(Pui)さんの投稿を見て影響を受けたという人も少なくはありません。観光動画の中には、外で撮影しているため音声が不明瞭で聞きづらいものも多いと言われていますが、阿貝(Pui)さんの動画は音声も明瞭で動画自体のクオリティが非常に高いことでも知られています。

香港のインフルエンサーの中で最も日本に関する情報の発信が多いインフルエンサーだと言われている阿貝(Pui)さんは、日本企業がインバウンド消費を伸ばしたい時に見逃せないインフルエンサーだといっても過言ではないでしょう。実際に、既に福岡県の筑後地域の観光PR動画を自治体とコラボして作成したこともあります。海外のインフルエンサーが民間企業ではなく日本の自治体とコラボする例はそれほど多くないので、そうした特殊な事例としても注目を集めているインフルエンサーです。

Noel LHY

 

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Noel LHYさんは香港在住の男性インフルエンサーです。一見するとファッション系のインフルエンサーとして活動しているように見えるNoel LHYさんですが、実は単なるファッションの紹介だけではなく旅行の際に役立つ「旅行スタイルファッション」に目をつけて独自のジャンルで活躍しています。そのため、Noel LHYさんのフォロワーは旅行が好きな人だけではなく出張が多い男性も多いと言われています。

独自のジャンルで活動して注目度が高いNoel LHYさんは、世界的なアパレルブランドのFarfetchとコラボしています。Farfetchが開催するセールの告知を行い、さらにNoel LHYさんのInstagramではセールの際に使える割引コードも掲載しています。このようにブランドの割引コードをインフルエンサーの投稿で配布してもらうことにより、普段からFarfetchに対して興味を抱いてはいるものの予算の関係でなかなか購入することができないフォロワーを顧客にすることができるでしょう。実際、アパレルに限らずコスメなども、一度良いものを使うと以前まで使っていたものに戻ることは難しいと言われているため、アパレル業界やコスメ業界では、このようなインフルエンサーによるクーポンコードの配布は頻繁に行われています。

さらに、Noel LHYさんは企業とコラボした投稿も行ってはいるものの、その投稿においても普段の投稿の世界観を大切にしていて統一感があるのもポイントです。普段の雰囲気を壊さない旅行スタイルファッションの投稿でクーポンコードを配布することにより、既存のフォロワーからの評価も高まりました。企業としては、インフルエンサーを起用する際にはこのように彼らの世界観をなによりも優先させるような起用方法を選択する必要があります。

Moanna S.

 

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Moanna S.さんはグルメ系のインフルエンサーとして活動していますが、その中でも特にスイーツのジャンルに詳しいKOLインフルエンサーとしての活動が目立ちます。話題のレストランやカフェを巡りながら、お気に入りのお店の料理やスイーツの情報を発信しているため、女性からの人気が高いと言われています。

さらにMoanna S.さんはレストランやカフェの料理を撮影して紹介するだけではなく、自分自身で作った料理を投稿することもあるため、単におしゃれな料理が好きな人だけではなく料理好きな人もフォロワーに多いとされています。そんなMoanna S.さんのコラボ事例は、日本企業の株式会社雪国まいたけです。Moanna S.さんは雪国まいたけとのコラボでまいたけをブーケのように持つ独特な写真を投稿しました。その変わった写真がインスタ映えして可愛いとファンから注目を集めたのはもちろん、その後はまいたけを使った料理の写真も投稿することにより、きのこ好きからも多くの「いいね」を集めたと言われています。

關文萱(Ruby Kwan)

 

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香港のファッションインフルエンサーの中でも最も知名度が高いと言われているインフルエンサーが關文萱(Ruby Kwan)さんです。關文萱(Ruby Kwan)さんはファッションや美容関連の投稿で人気を集めているインフルエンサーで、Instagramを中心に活動しています。しかしながらインフルエンサーとしてのみ活動しているだけではなく、普段は銀行員としての仕事もしていて、そうした異色の経歴でも注目を集めています。

關文萱(Ruby Kwan)さんはInstagramでおすすめの化粧品などを紹介するだけではなく、自分自身でブログの「Rouge Closet」も運営し、そこでも自身がセレクトしたファッションやコスメを紹介しています。Instagramの投稿からRouge Closetに遷移することも可能なため、ユーザーにとって非常に利便性が高いことが分かるでしょう。そんな關文萱(Ruby Kwan)さんは多数の企業ともコラボしていて有名な企業としてはDiorが挙げられますが、その他にも多数のブランドと商品タイアップやプロデュースを行うなど精力的に活動しているインフルエンサーです。

鄧紫棋

 

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ファン層にセレブの女性が多いインフルエンサーとしては鄧紫棋さんも有名です。出身自体は中国ですが、1991年に上海で生まれてからは幼少期に香港に移住して育ったと言われています。16歳でシンガーソングライターとしてデビューしてからは一気に知名度が上がり、香港だけではなく中国を始めとした世界中にファンが存在しています。

Instagramのフォロワー数も650万人を超えていて、マイクロインフルエンサーが注目されることの多い香港においては異色の存在だとも言えるでしょう。現在は企業との目立ったコラボ事例はありませんが、普段からファッションや小物に関する投稿が多いため、今後そうしたジャンルの企業からの起用が期待されているインフルエンサーです。

FATKING

 

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FATKINGさんはインフルエンサーとして活動しているものの、インフルエンサーになってから注目度を集めたわけではなく、元々香港で人気の高いミュージシャンとして活動していました。自身のInstagramで日常生活の投稿を行いながらInstagram限定のパフォーマンスを投稿したこともあり、必然的にFATKINGさんのファンの大半がフォロワーになったと言われています。

FATKINGさんの投稿には以前からRed Bull Hong Kongに関する投稿が多く、FATKINGさんのファンも彼に憧れて飲む人が多かったと言われています。そんなFATKINGさんの企業とのコラボ事例は当然のようにRed Bull Hong Kongであり、彼がプロモーション活動を行ったことにより爆発的に消費が伸びたと言われています。

KOLとして活動しているインフルエンサーであっても、このFATKINGさんのように特定の一つの商品のみに詳しい人はほとんどいません。しかしながら、KOLの起用事例としてはお手本の事例だといえるでしょう。

笑波子


香港のインフルエンサーは大半がInstagramで活動していますが、その他のSNSで活動しているインフルエンサーがいないわけではありません。たとえば笑波子さんはチャンネル登録者数が90万人を超えている大人気YouTuberとして特に若い世代から支持されています。笑波子さんの活動期間は長く、YouTubeへの投稿は大学在学中に始め、卒業後から本格的にYouTuberとしての活動を始めました。

動画の内容としては開封動画や「やってみた」系の動画、ゲーム実況などユーザーが飽きないように幅広いジャンルの動画を毎日投稿しています。チャンネル登録者数も既に90万人を超えていて、今後もますます増えていくと考えられている注目の存在です。笑波子さんの動画は動画編集のスキルが高いことでも企業から注目されていますが、それ以外にも動画内容自体も語り口が軽妙でテンポが良い構成となっています。既に紹介した通り香港のSNSユーザーはほとんどがスマホから視聴していますが、そうしたスマホの小さな画面でも問題なく気軽に注目できるなど、若いながらもユーザーの利便性に非常に気を配っているインフルエンサーです。

小白BaKaShiro

 

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香港で活動しているインフルエンサーはKOLインフルエンサーが多いという特徴を持ちますが、小白BaKaShiroさんは香港のインフルエンサーとしては珍しく多彩なジャンルで活動しているインフルエンサーです。彼女の活動ジャンルは幅広く、趣味・ライフスタイル・旅行・グルメ・ペットとフォロワーを集めやすいジャンルの活動も行っています。端正な容姿で男性からの人気を集めるだけではなく、投稿する写真に躍動感があって可愛いと女性からも支持されています。

YouTubeではゲームの動画を投稿するほどゲーム好きな小白BaKaShiroさんは、企業との提携事例としてSamsungとコラボしインフルエンサーとして活動しています。Samsungの発売するスマホゲームの告知や内容の紹介など、小白BaKaShiroさんのフォロワーに若年層が多いことを意識した起用がされています。また、小白BaKaShiroさん自身も単にイベントの日程や内容を告知するだけではなく、自身のゲームに対する知識も活かして詳細なキャプション内容にするなど、普段の投稿やインフルエンサーの性格自体を尊重した起用方法だといえるでしょう。

Christoffer Cheng

 

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今までの事例で紹介したように、普段は銀行員やシンガーソングライターなどインフルエンサー以外の職種で活躍しながら活動するインフルエンサーも少なくはありません。Christoffer Chengさんもそんなインフルエンサーの一人で、普段は歯科医師として勤務しながら投稿を続けています。

Christoffer Chengさんの投稿は旅行系の投稿が中心となっています。歯科医師の旅行というとラグジュアリーな投稿が多いイメージがあるかもしれませんが、Christoffer Chengさんは高級リゾート地の投稿だけではなくアウトドアな旅行など様々なジャンルの投稿を行っています。そのため、家族レジャーの行き先を探す男女など幅広いファン層を抱えている旅行系インフルエンサーです。

また、基本的には旅行系のインフルエンサーとしてKOLのように活動しているChristoffer Chengさんですが、旅行の内容だけではなく日常の投稿の中には旅行の時に役立つ豆知識のような投稿も多く含まれています。そのため投稿内容が多彩となり、フォロワーを飽きさせることがありません。KOLは専門性が高い特徴を持っているため、どうしても内容に偏りが出て飽きられてしまいがちというデメリットがあります。しかしながら、このChristoffer Chengさんのように普段の投稿内容に関連する豆知識を投稿することで、KOLの弱点を克服することもできるでしょう。

そのように工夫を凝らした投稿をするChristoffer Chengさんは、フランスの香水ブランドであるFREDERIC MALLEのインフルエンサーとしての投稿も行っています。通常、商品のプロモーションを行う投稿は商品の特徴のみを紹介してしまいがちですが、Christoffer Chengさんは商品の特徴だけではなくFREDERIC MALLE自体の特徴も含めたキャプションを作成しているため訴求力が非常に高くなっています。

Mochi the Orkyeh

 

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Mochi the Orkyehさんはペット系のインフルエンサーとして活動しています。愛犬であるポメラニアンの「Mochi」くんの写真を中心に投稿し、日常生活ではなく旅行に行った際の愛らしい投稿などでファンの心を掴んでいます。

そんなMochi the Orkyehさんの企業との提携事例は、意外にもペット関連の企業ではなく日本でも有名なDysonとの提携を行っています。キャプションを読めば分かる通り、Mochi the Orkyehさんはキャプションで「Mochiくんのふわふわの毛もダイソンなら簡単に吸い取ってくれる」というペット目線でのプロモーション活動を行っています。

ペットを飼ったことがある人であれば分かる通り、ペットの抜け毛は悩みの種になりがちです。その悩みに対する解決策を、犬の目線から提示するという独特のプロモーション活動でペット愛好家から多くの支持を集めました。写真自体が可愛いことはもちろん、キャプションではしっかり商品の特徴に触れるなど家電好きの満足度も高い投稿として知られています。

香港で人気のインフルエンサーの起用によって期待できること

ここまでで紹介した10例のように、香港ではKOLやマイクロインフルエンサーなど日本のインフルエンサーマーケティング市場とは少し異なるインフルエンサーが活動していることもあります。それでは、そんな一風変わった特徴を持つ香港で人気のインフルエンサーの起用によってどのようなことが期待できるのでしょうか。二つの期待できる事柄をチェックしていきましょう。

投稿の信頼度が高い

香港に限らず、中国や台湾などのようにKOLの活動が多い国ではインフルエンサー自身が業界の専門家に近い知識を持っていることも珍しくはありません。時には専門家よりも消費者の視点に立った商品やサービスの紹介をしてくれることもあるため、必然的に消費者から強く支持されることになります。専門的な知識を消費者の目線で紹介してくれるため、自然と投稿の信頼度も高まります。

香港ではこのように「インフルエンサーは詳しい知識を消費者目線で紹介できて当然」という土壌ができつつあります。そのため、単に投稿の信頼度が高くなるだけではなく、既に紹介したChristoffer ChengさんやMochi the Orkyehさんの事例のようにキャプションで詳しく企業や商品の魅力を説明してくれるインフルエンサーが多いのです。消費者に対する影響力が強いだけでも企業としては好ましいものですが、企業が想定している以上の詳しい情報を消費者に訴求してくれるということで、インフルエンサーを起用する価値が非常に高いことが分かるでしょう。

ターゲット層へのクリティカルなアプローチが可能

香港のインフルエンサーは基本的にKOLインフルエンサーであることが多いため、自然とフォロワーもインフルエンサーが活動しているジャンルにそもそも強い興味を抱いていることも少なくありません。すなわち、フォロワーが最初からインフルエンサーの活動ジャンルに対して強力なインサイトを抱えているため、消費にも結びつきやすくなります。

日本国内でインフルエンサーを起用する際には売上を期待するだけではなく商品やサービス、あるいはイベントの知名度を高めることを目的として起用することも少なくはありませんが、香港の場合は大半が売上の増加を期待した起用となります。すなわちインサイトを抱えたターゲット層に対してクリティカルにアプローチすることにより、日本国内よりも短期で成果を得られることもあるでしょう。

香港のインフルエンサーを起用して新規顧客を獲得しよう

香港のインフルエンサーは、日本国内よりも専門性が高いため確固たるファンを抱えているケースが多いと言われています。そうしたインフルエンサーを起用することにより、今までとは異なるファン層を獲得することもできるでしょう。英語でインフルエンサーマーケティングを行うことも可能ですので、ぜひ積極的に香港のインフルエンサーを起用してください。

また、その際のインフルエンサーの選定に関してはトリドリマーケティングにご相談いただければ幸いです。ブランドイメージに合うインフルエンサーの起用はもちろん、起用方針に関してもプロの目線から提案させていただきます。