インフルエンサーマーケティングの成功事例10例と費用や市場規模について

インフルエンサーマーケティングは現代企業の必須戦略!

テレビのCMや電車内、雑誌の広告など消費者は常に様々な広告を自分の視界に入れています。しかしながら、その全ては企業が自社ブランドを意識しながら作っているものですので、消費者としては広告で主張されている効果を全て信じることに猜疑的になってしまいがちです。現在の消費者はテレビや新聞以外にもネットを中心に様々な情報を能動的に集めることができるので、自らが企業の意図する広告に誘導されないよう、注意深く行動する癖がついてしまっています。

その点、最近話題になっているインフルエンサーマーケティングは、既存の広告同様に企業が自社ブランドのイメージを意識しながら企画しているにも関わらず、既存の広告よりも「口コミらしい」雰囲気を持っていることが特徴です。つまり、企業が消費者に自らの意図を届けるためには、極力「広告臭」を排除して「誰かが言っているならそうかもしれない」と消費者の意図を誘導することが少なからず必要になってきます。

情報操作に対して敏感な現代の消費者は、以前のような企業発信の広告だけでは意図する通りに消費行動を取ってはくれません。「企業が意図している広告」よりも「憧れのインフルエンサーが紹介している商品」の方が、消費者の心に刺さる広告が可能な場合もあります。このように現代の企業が消費行動を促進させるためには、インフルエンサーマーケティングは必須だと言っても過言ではないでしょう。

インフルエンサーマーケティングの3類型

そもそもインフルエンサーマーケティングとは、どういったマーケティング戦略のことを意味するのでしょうか。ここではインフルエンサーマーケティングを大別して3つのタイプに分けながら、具体的にどういったマーケティング戦略を指すのか解説していきます。

まずは1つ目のタイプとして、インフルエンサーマーケティングには「サービス体験型」と呼ばれるタイプがあります。インフルエンサーマーケティングが台頭する以前は、企業と消費者は販売店などを通して直接やり取りをしている形式でした。すなわち、企業が消費者に商品の良さを知ってもらう方法は、サンプルなどの自社商品の消費を促す行動を取るしかなかった時代だと言えるでしょう。しかし、多数の消費者がいるため、その方法を取ることは物理的に不可能です。ですが、インフルエンサーマーケティングを利用すると、企業は数名の数名のインフルエンサーに自社商品を送付してSNSなどに口コミを投稿してもらうことが可能になります。その口コミの精度が高ければ高いほど、企業は消費者個人の消費行動を促すことができるでしょう。

インフルエンサーマーケティングの2つ目のタイプは「現地訪問型」と呼ばれるものです。サービス体験型は企業が主体的にインフルエンサーに対して自社商品を送って使用した感想をSNSに投稿してもらうのに対し、この現地訪問型はインフルエンサーを直接企業の企画しているイベントやアトラクションなどに招致します。サービス体験型に比べ、インフルエンサーの交通費や宿泊費などがかかるためコストは大きくなってしまいますが、その分実体験に基づいたレビューが可能になるため消費者への訴求力は上がると言われています。

最後のタイプのインフルエンサーマーケティングは、「企画・コンサルティング型」と呼ばれています。この型はインフルエンサーに企業の商品に対するアドバイスをもらうことで、より消費者の要望に近い商品を発売することが可能になります。もちろん、インフルエンサー自身もサービス体験型で送られてきた商品をPRするよりも、企画・コンサルティング型の商品の方が自分のネームバリューにも繋がるため積極的に商品のPRを行います。サービス体験型や現地訪問型はインフルエンサーを広告塔としているだけなのに対し、この企画・コンサルティング型はインフルエンサーを広告塔だけではなく企業のアドバイザーとして起用します。インフルエンサーマーケティングの中でも最も新しい型だと言えるでしょう。

インフルエンサーマーケティングの成功事例10選

では、実際にインフルエンサーマーケティングを利用して成功した事例にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは実際の企業名を紹介しながら、起用したインフルエンサ―や起用方法の特徴を具体的に紹介していきます。

プルームテック


プルームテックとは、日本たばこ産業が開発した電子たばこ「Ploom TECH」です。喫煙者というと中年の男性をイメージする人も多いかもしれませんが、日本たばこ産業はインフルエンサーとして伊東亜梨沙さんを起用しました。

伊東亜梨沙さんはInstagramに、休日に家でリラックスしながらPloom TECHを吸っているシーンを投稿します。この投稿により、Ploom TECHの「灰が出ない」というメリットを効率的にアピールすることが可能になりました。喫煙者が自宅でたばこを吸う際には灰皿を用意する必要があるように吸う場所が限定されることも少なくはありませんが、この投稿を見た人には「どこでも吸える」という印象を自然に与えることができるでしょう。

また、伊東亜梨沙さんのフォロワーは大多数が女性だと言われていますが、女性への訴求力も考えてPloom TECHのデザイン面も全面的に打ち出した広告になっています。他の電子たばこは白い無地のものが多いですが、Ploom TECHの凝ったデザインを見て興味を示す女性も多かったのではないでしょうか。

森永製菓


森永製菓はYouTuberのりかりこさんを起用して友チョコの普及を図りました。りかりこさんは、友チョコを作る際に森永製菓の商品を作ることで簡単に作れることをPRした動画を、YouTubeだけではなくTwitterを含めた多種多様なSNSに投稿します。投稿自体も、1つの動画を大量に投稿するのではなくダンスに差を持たせるなどの差別化を図ることで、消費者が飽きさせずに注目を集められる工夫がしています。

友チョコを主に作るのは10代~20代の女性だと言われていますが、りかりこさんのフォロワーはまさにその世代の女性です。本命チョコと比べて複数用意しなければならない友チョコに対し、森永製菓は簡単に作れることをPRしたことで友チョコのための購買層を獲得しただけではなく、今までに友チョコを用意したことがなかった層の取り込みにも成功しました。

東京ディズニーシー

 

この投稿をInstagramで見る

 

Tonight Lightning Art ♂ * 上段:星とハート ソーラーレイズライトサプライ * 中段:お祭りミニー トゥーンタウンデリバリー カンパニー * 下段:ミッキーとミニー カントリーベアーバンドワゴン * ミニーちゃんのウチワやペロペロキャンディー🍭が可愛い❤ * #tokyodisneyresort#japan#disney#tokyodisneyland#tonight#lightningart#minnie#mickey#disneypic#disneygram#instadisney#photo#photography#東京ディズニーランドライティングアート#ミッキーとミニー#たくさんあります #夏5やってみた #afterworkdisney #ディズニー風景#ディズニー写真部#ディズニーカメラ隊

ダッフィー&ジェラ(@2923kochan)がシェアした投稿 –


東京ディズニーシーというと、行ったことはなくても日本の大半の人が知っているテーマパークの名前です。既にPRの必要はないのではないかと考える人もいるかもしれませんが、同じく有名なインスタグラマーである渡辺直美さんとのコラボが非常に話題を呼びました。既に十分な知名度がある企業でも、さらに特定の時期に集客をしたいと考える場合の成功事例として参考になるでしょう。

東京ディズニーシーと渡辺さんがコラボした当時、渡辺直美さんのフォロワーは約600万人いたと言われています。その渡辺直美さんが、東京ディズニーシーで撮った写真をInstagramに投稿しました。多くのフォロワーに対して「真似をした投稿をしてみたい」という気持ちを起こさせることで、東京ディズニーシーの集客に効果的であったと考えられます。

ハッシュタグにもこだわり、「#夏5やってみた」という非常にシンプルなハッシュタグで投稿したことで、多くのフォロワーが同じようにインスタ映えすることを目指して東京ディズニーシーに集結しました。

エレクトロラックス・ジャパン株式会社


インスタグラマーにもコスメ系や食品系などのカテゴリがあるようにYouTuberにも様々なジャンルがあります。エレクトロラックス・ジャパン株式会社は、多くのYouTuberの中からレビュー系の動画に定評があるカズチャンネルさんを自社ブランドである「エルゴラピードZB3004」の動画に起用しました。

エルゴラピードはエレクトロラックス・ジャパン株式会社の掃除機であり、コスパが非常に高いことが人気のポイントとなっています。掃除機の商品紹介に関しては、単なる静止画を複数枚投稿するよりも実際に使用している動画を投稿する方がユーザーへの訴求力は高いでしょう。また、TwitterやInstagramは静止画を目当てに見ている人が多いため動画の投稿はスルーされてしまうこともありますが、YouTubeであれば動画を目当てにしているユーザーが多いため広告効果も高いと考えられます。

実際、カズチャンネルさんが投稿したエルゴラピードZB3004の動画を見た人は、見ていない人の群と比べて認知度だけではなく購入意欲が倍になったというデータもあります。

三島スカイウォーク


三島スカイウォークは富士山や駿河湾が一望できる、静岡県にある歩行者専用としては日本最長の吊り橋です。雄大な景色を見られるため、特に紅葉の時期には多くの観光客が訪れる有名なスポットですが、さらに元モーニング娘。の高橋愛さんと、インスタグラマーのhalnoさんを招聘して観光客の増加を図りました。

二人がそれぞれのSNSで「#三島スカイウォーク」というハッシュタグをつけて投稿したことから、今まで三島スカイウォークを知らなかったそれぞれのファンの中でも一斉に知名度が上がりました。複数のインフルエンサーを起用する際にはファン層の被らない起用が効果的であることを実際に証明している具体例と言えるでしょう。

UNIQLO

 

この投稿をInstagramで見る

 

先日、@uniqlo さんのブラトップの撮影に参加させていただきました。 ブラトップは締め付けないのにフィット感があって、安心安定の着心地の良さ! しかも、冬は毎日上下装備するヒートテックに付いちゃってるとか、もはや年中ブラジャーがいらない予感← 安定のフィット感とUネックだったり8分袖だったり、楽チンな上に服の邪魔をしないのも毎日着ちゃう理由のひとつ♡ #ヒートテックは皮膚です #タンス一段ヒートテック #ブラトップの進化半端ない #もうブラいらない #いや元々いらないと思ってた← #平たい前面族 #ブラトップ姿を世に晒す日が来るとは #秋冬もブラトップ #BRATOPlovers #ヒートテックUネックT #PR

藤井明子(@fujiko0207)がシェアした投稿 –


UNIQLOも、東京ディズニシーと同じく非常に知名度の高いブランドです。エアリズムやヒートテックなど、季節の商品に関しては既に十分な売り上げを持っている企業だと言えるでしょう。しかし、UNIQLOの商品の一つである「ブラトップ」に関しては商品の特性上ブラジャーをつけない撮影が必須であるため一般のインフルエンサーを起用するのは非常にハードルが高いと考えられていました。

そこでUNIQLOは、アラフォーモデルとして人気のインフルエンサーである藤井明子さんを起用しました。ブラジャーをつけない撮影も、モデルとして非常に綺麗に協力してくださったことで、藤井明子さんと同じアラフォーだけではなく広い世代の女性のブラトップの購買意欲を促進できたと言われています。

トイザらス

 

この投稿をInstagramで見る

 

🎄THE GREATEST CHRISTMAS EVER!🎅✨❣️ 今日の紹介するオモチャは… <ディズニー&ディズニー/ピクサーキャラクターズ Dream Switch ドリームスイッチ> まだクリスマスのプレゼントを迷っている子は、トイザらス のHPでぜひチェックしてね👦👧👶 🎶🌟 HPでは新しいオモチャや年齢別のおすすめオモチャなども紹介してあるよ〜😉 クリスマスプレゼント選びも、クリスマスの準備も、トイザらスでバッチリ🦒✨ #クリスマス #トイザらス #クリスマスプレゼント #ディズニー #ピクサーキャラクターズ #DreamSwitch #ドリームスイッチ #絵本プロジェクター

Toys”R”Us|トイザらス 公式(@toysrus_jp)がシェアした投稿 –


トイザらスの購買層は、子どもや孫へのプレゼントを目的としている大人たちです。しかしながら、当然ながら大人の購買の陰には子どもの需要があります。トイザらスは自社商品のターゲットがレジや会員証カードから分かる大人の年齢層ではなく、その子ども世代であることを正確に把握し、インフルエンサーとして小学校の低学年の子どもたちに人気があるヒカキンさん・セイキンさん起用しました。

その結果、イベントの応募に当初は2,000~3,000人を予想していたところ、2倍以上との5,000人を獲得するほどの成果を出したそうです。トイザらスであれば「ターゲットは実際に購入している世代ではなく、子ども世代」ということは簡単に分かるでしょう。しかし、他の企業の場合は慎重にターゲット層を想定しないと、インフルエンサー起用の時点で間違ってしまうことがあります。購買層が必ずしもターゲット層ではないことを証明する具体例だと言えます。

ETUDE HOUSE

 

この投稿をInstagramで見る

 

気分が上がるキュートな名前のベターリップシリーズ🥰💄 – 🍊オレンジブーム🍊 パキッと鮮やかなオレンジブラウンで、気分もフレッシュに✨ – 🌹ローズモカ🌹 華やかなバラのように上品な印象に仕上げるくすみピンク💋 – 💛アンバーラバー💛 深みのあるブラウンで、とことん大人っぽく仕上げたい💕 – 🍫ピンクブラウニー🍫 軽やかなピンクでブラウニーのように愛されるふんわりやさしい印象に🎀 – あなたの気分にぴったりなお気に入りのリップをみつけてね❣️ – 『ベターリップトーク』PK012 ローズモカ 1,300円(税抜) 『ベターリップトーク ベルベット』PK007 ピンクブラウニー 1,300円(税抜) 『ベターリップトーク ベルベット』OR207 オレンジブーム 1,300円(税抜) 『ベターリップトーク ベルベット』OR208 アンバーラバー 1,300円(税抜) – #エチュードハウス #エチュード #etudehousejapan #etudehouse #ベターリップトーク #BetterLipsTalk #ベターリップトークベルベット #BetterLipsTalkVelvet #リップ #唇 #lipmakeup #新作コスメ #コスメ好き #メイク好き #Bettercolor #人生リップ #Lipstick #セミマットリップ #艶リップ #Semimatte #Glossy #Cosmetics #Makeup #可愛い #コスメ #新色 #NewColor #💄

エチュードハウス 公式アカウント(@etudehousejapan)がシェアした投稿 –


ETUDE HOUSEは韓国コスメの中でも若年層に人気のあるブランドです。美容関係に少しでも興味を持っている人にとっては、最近ETUDE HOUSEを中心に韓国コスメが話題であるということは常識とも言えるでしょう。しかし、美容関係にあまり興味がない層や、普段使っている化粧品をあまり変えたくないと思っている層にとっては、日本のコスメ業界の中では新しい方に分類される韓国コスメの知名度はまだまだ低いものです。

そうしたETUDE HOUSEだけではなく韓国コスメに対する興味がない層を対象として、ETUDE HOUSEはインスタグラマーであるらてりかこさんを起用しました。らてりかこさんは個性的な雰囲気で多くのファンを獲得しているインスタグラマーですが、本業は大阪にある古着屋のスタッフです。

韓国コスメの知名度を上げる際のインフルエンサーに、美容関係で有名なインスタグラマーを起用しても新しい購買層を獲得することは難しくなってしまいます。しかし、全く違うジャンルであるインフルエンサーを起用してもフォロワーに対する訴求力は期待できないでしょう。その点で、ETUDE HOUSEの「美容に近いファッション」というジャンルからインフルエンサーを起用した戦略は成功したと考えられます。

Dior


Diorは非常に知名度の高いデパコスです。ETUDE HOUSEのように知名度を集める投稿はそれほど必要ではない一方で、デパコスということやDiorというブランド自体の持っているイメージから「お金に余裕がある人が使うブランド」というイメージが一人歩きしてしまい、「興味はあるけれど、自分にはまだ早い」と考える若年層が多いと言われています。

そういった、潜在的な購買層の購買意欲をかきたてるためにDiorが起用したインフルエンサーが、雑誌「ViVi」の公認インフルエンサーである古川貴絵さんです。ViVi自体の主な購買層は10代~20代の女性ですので、その公認インフルエンサーである古川貴絵さんの起用は、若年層の購買意欲の想起に適していると考えられるでしょう。

ETUDE HOUSEの戦略は「似ているカテゴリのインフルエンサーを起用することでファン層を広げる」ことが目的ですが、Diorの戦略は「同じカテゴリーの中で違う年齢層の購買層を取り組むためにインフルエンサーを起用する」ことが目的になっています。

AWA

 

この投稿をInstagramで見る

 

Dj’d at the “COSMOPOLITAN” ‘s party.🏝⛱ Thanks @cosmopolitanjapan @awa_music

RINA(@djrina)がシェアした投稿 –


AWAとは株式会社サイバーエージェントが提供する音楽のストリーミングサービスの名称です。AWAはヒカキンさんやはじめしゃちょーさんといった、YouTubeをあまり見ない人でも名前を知っているような著名なYouTuberが多数所属している事務所のUUUMとタイアップしています。

AWAのマーケティング戦略は非常に短期的で、一週間のみの限定PRでした。しかし、その一週間に毎日日替わりで著名なYouTuberがお気に入りの音楽を語り尽くす「AWA music week」を企画することで、7つの動画の総再生数は500万回を超えるなど飛躍的に知名度をアップさせました。

「日替わり」ということで「この日しか見られない」という特別感を消費者に与えつつ、毎日YouTuberを変えることで短期間ながらも7名の強力なインフルエンサーのフォロワーへの訴求力を実現させた短期決戦型の具体例だと言えるでしょう。

インフルエンサーマーケティングを成功させるために必要なこと

インフルエンサーマーケティングの成功事例を10個紹介しましたが、インフルエンサーマーケティングは単に自社ブランドのカテゴリで最も有名なインフルエンサーを起用すれば成功するわけではありません。インフルエンサーの起用の点や、インフルエンサーとのやり取りを含めてインフルエンサーマーケティングにおける注意点が存在しています。

ここでは、インフルエンサーマーケティングを成功させるために意識したい3つのポイントを紹介していきます。今からインフルエンサーマーケティングを始めようと考えている方は、ぜひこの3つのポイントだけは最低でも抑えておいてください。

起用するインフルエンサーの選定をする

まずは当然ながらインフルエンサーの選定は慎重に行わなければなりません。先ほどのトイザらスの項目で紹介したように、会員カードなどから判明する自社の購買層と、実際のターゲット層が違っている可能性もあります。他の例でいえば、たとえば女性向けのジュエリー業界は基本的には女性向けのインフルエンサーを起用する方が訴求力は高くなりますが、クリスマスシーズンには男性向けのインフルエンサーを起用した方が効果を発揮する場合もあります。インフルエンサーのフォロワーだけではなく、時期的なものも考慮に入れて起用するインフルエンサーを選定するようにしましょう。

同様に忘れてはならないのは、インフルエンサーを起用する際のコスト計算です。インフルエンサーマーケティングの費用は、基本的には「フォロワー単価」で算出されます。フォロワー単価とは、その名の通りインフルエンサーが抱えるフォロワー一人当たりの単価です。たとえばフォロワー単価3円のインフルエンサーに10万人のフォロワーがいる場合、そのインフルエンサーを起用する際のコストは一回あたり30万円となります。

インフルエンサーの起用コストは、フォロワー数が多くなれば多くなるほど増えていきます。ただし、どのインフルエンサーに対しても基本的にはフォロワー単価は2~5円での計算で行われています。実際にどのくらいの効果が期待できるのか、コスト面も考えて算出しておくようにしましょう。

インフルエンサーとのルールは最小限にする

インフルエンサーのフォロワーは、そのインフルエンサーの投稿する世界観が好きでフォローしています。そのため、著名なインフルエンサーを起用する際に自社ブランドのイメ―ジを押し付けすぎてしまうと、インフルエンサーのフォロワー自体が離れてしまうという本末転倒の結果になってしまいかねません。インフルエンサーとの間にルールを設定する際には、ルールが最小限になるようにしましょう。

ルールを設ける際には、PRの投稿数や投稿時間帯といったルールを設けるのがおすすめです。どんなにフォロワー数が多くても投稿数が少なければPR効果は発揮されませんし、多くの人が寝ている深夜の時間帯にばかり投稿してもらってもPR効果は発揮されません。投稿数や時間帯に関しては厳密なルールを決めるのがおすすめですが、一方で商品の使い方や写真・動画の撮り方に関してはインフルエンサー自身の世界観に委ねる方がフォロワーへの訴求力は高くなることもあります。

他企業との差別化を意識する

最近、非常に注目度が高いインフルエンサーマーケティングですので、当然ながら多くの企業が利用しています。実際にライバル企業が先にインフルエンサーを起用して購買層の拡大に成功しているという例も多いでしょう。インフルエンサーマーケティングにおいても、テレビや雑誌の広告と同じように他企業との差別化を意識しなければなりません。

他企業が既にインフルエンサーを起用している場合は、同じようなマーケティング戦略では後から始めた方が不利になってしまうのは自明のことです。その場合は、単にインフルエンサーを起用するだけではなく先ほどの成功事例10例の中で紹介したように、若干ジャンルの違うインフルエンサーを起用して購買層の拡大を図ったり、現在の購買層よりも年齢層を広げるように潜在的な購買層の発掘を行ったりするなど、違った戦略を打ち立てていく必要があるでしょう。

インフルエンサーマーケティングが失敗に終わる具体例3つ

テレビなどの広告に比べてコストが低く、口コミ感が高いため消費者への訴求力も高いインフルエンサーマーケティングですが、場合によっては失敗に終わってしまうこともあります。いくらコストを低く抑えられるインフルエンサーマーケティングといっても、失敗に終わってしまっては意味がありません。どういった時に失敗するリスクが高まってしまうのか、3つの具体例を紹介していきます。

投稿数が少ない

テレビのCMも消費者の目に留まる回数が多ければ多いほど効果を発揮するのと同じように、インフルエンサーマーケティングにおいてもインフルエンサーの投稿がフォロワーの目に留まることで消費が拡大していきます。そのため、そもそもの投稿数が少ない場合はインフルエンサーマーケティングの効果が十分に発揮されないでしょう。社外のインフルエンサーを起用する際には、あらかじめしっかりと投稿の時間帯や投稿回数といったPR活動の最低限のルールを定める必要があります。

しかし、テーマパークの長期休み限定のイベントや投稿型のイベントなど、短期間のイベントであれば投稿数を重視する必要性はそれほどありません。むしろ短期間のイベントなのに投稿数が多すぎると、せっかくのインフルエンサーの投稿にも「企業が意図している広告臭」が現れてしまいかねません。そうした期間限定のイベントに対しては、投稿回数よりも投稿の内容のインパクトを重視した方が良い場合もあります。

ターゲッティングのミス

インフルエンサーマーケティングを行う際に企業が最も考えなければならないのは、自社のターゲット層がどこにあるかということです。たとえば女性向けのコスメのプレゼント商品をPRする場合、安価なものであれば友達同士のプレゼント交換を目的とした女性向けのインフルエンサーを起用することで効果を発揮するでしょう。ただし、高価なものになると友達同士のプレゼント交換というよりは、気になる女性にプレゼントを贈りたい男性に向けたPRの方が効果を発揮するケースもあります。

このように、同じ会社から出ている商品でも価格帯や時期、商品の外観によってターゲット層が異なる場合があります。「コスメの会社だから女性に向けたインフルエンサーを起用すれば問題ない」という安易な考えでは、期待していたほどのインフルエンサーマーケティングの恩恵を享受できなくなってしまいかねません。インフルエンサーマーケティングを利用して自社商品を売り出す時は、「誰に向けた商品」ということだけではなく「誰が誰に買うための商品」ということまで考えてターゲットを選定するようにしましょう。

インフルエンサーの起用ミス

企業が自社ブランドのターゲット層を正確に把握してインフルエンサーを起用したからといって、必ずしもインフルエンサーマーケティングが成功するわけではありません。実は企業の責任の及ばない範囲で失敗に終わってしまうという事例も存在しています。

たとえば清純なイメージで起用したインフルエンサーが喫煙していたことが発覚したり不倫していたことが発覚したりしてしまうと、清純さが好きでインフルエンサーをフォローしていたフォロワーはフォローをやめてしまうでしょう。あるいは、インフルエンサー自身が自分の年齢や将来性を考えて自分のイメージを変えることで、自社ブランドのイメージに合わなくなってしまうこともあります。

こうしたインフルエンサ―の行動や選択によるインフルエンサーマーケティングの失敗は、残念ながら企業が起用するインフルエンサーを選定している時点では予測するのが非常に難しい不確定要素です。このようなインフルエンサーによる影響をできるだけ少なくするためには、インフルエンサーを起用した後も頻繁にそのインフルエンサーに関する情報を集め、イメージの変更やスキャンダルの予兆があった場合には早めに違うインフルエンサーの起用を検討するなどの継続的なフォローが必要になります。

インフルエンサーマーケティングを効果的に活用しよう!

テレビや雑誌の広告でも消費者の消費行動を促進することはできますが、現在の広告として最も注目されているのがインフルエンサーマーケティングであることに変わりはありません。今から広告を打ち出したいと考えている企業も、現在の広告だけではなくさらに違った種類の広告を打ち出したいと考えている企業も、インフルエンサーマーケティングを効果的に活用することで自社ブランドの知名度や特別性をさらに世間に対して訴えることが可能になります。

しかし、インフルエンサーマーケティングを行いたいと思っても、実際はなかなか起用すべきインフルエンサーが誰なのかを選定することは難しいでしょう。有名なインフルエンサーは既に他のライバル企業に起用されてしまっていることもありますし、あまり有名ではないインフルエンサーの場合は数が多すぎて絞り切れない場合もあります。

「インフルエンサーを選ぶ時にはどのような基準で選べば良いのか」「より効果的にインフルエンサーを起用するためにはどうしたら良いのか」という疑問を解決するためには、企業とインフルエンサーをマッチングさせるサービスである「トリドリマーケティング」の活用がおすすめです。

転職サイトを使うことで自社で活躍できる有能な中途採用の人材を探せるように、トリドリマーケティングを利用することで自社戦略にマッチしたインフルエンサーを効率的に探すことが可能になります。ぜひ企業の現状に即したインフルエンサーの起用のためにも利用してみてください。